《zak女の雄叫び お題は「迷」》大リーグも認めた「two way player」 大谷、世界を驚かせる日も近い?

日本ハム・大谷

 新聞の1面から社会面、運動面まで普通に使われている「二刀流」という言葉。元々の意味は、剣術で左右の手に一本ずつの刀を握って戦う刀法のことで、剣豪・宮本武蔵の「五輪書」にも著されている「二天一流」が有名だ。

 いま日本で「二刀流」といえば、今オフにポスティングシステムを利用して、米大リーグに挑戦する可能性がある投打二刀流の日本ハム・大谷翔平投手の“代名詞”ともいえるだろう。

 「岩手・花巻東高に大谷あり」と全国に名をはせ、2012年11月、米大リーグ挑戦を表明していた大谷だったが、日本ハムがドラフト会議で強行指名。交渉の過程で、球団側が投打両面で活躍する「二刀流」の育成プランを持ち掛けた。

 当時の紙面を見返すと、日本ハム入団について「可能性ゼロ」と話していた大谷が「メジャーからは不可能だと言われていたそうで、育成プランの話には喜んで少しニコッとしていました」(日本ハム・山田GM=現アマスカウト顧問)と、好感していたことがうかがえる。

 その言葉に心を動かされた大谷は、日本ハム入団を決意。しかし、前例のない投打二刀流について、当時は球界から批判の声の方が多かった。

 1年目の春季キャンプでは、首脳陣、スタッフが前例のない二刀流選手の練習メニューを作成するために四苦八苦。大谷自身も、大変そうだった。いまでは考えられないが、栗山監督の「イメージは、A・ロッド(元ヤンキースのアレックス・ロドリゲス内野手)」という方針から、野手については遊撃手としてスタート。利き手である右手のけが防止のため、捕球する際は右手をグラブに添えず、左手のみを使用してノックを受けていた。

 栗山監督を中心とした球団スタッフの試行錯誤や、本人の努力もあり、2年目から二刀流選手としての起用方法が確立。投打で球界を代表する選手となり、批判をする人はほとんどいなくなった。

 山田GMとともに入団交渉に尽力していた大渕スカウト部長は「あの時、批判していた人たちの意見が聞きたいね」と話す。いまでは、米大リーグのスカウトも投打両方の才能を評価。「two way player」として、世界を驚かせる日も近い気がする。(A)

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。10月のお題は「迷」 です。