ヤンキース・田中「ボクの時はバタバタ」 大谷、メジャー適応に1カ月半以上のアドバンテージ

仙台を訪れ報道陣に囲まれた田中(写真)。来季は大谷とチームメートになる可能性もある

 「僕のときとは、チームが決まるまでのスケジュールが全然違いますからね。自分の時はめちゃくちゃ遅かった。そこは(大谷にとって)よかったんじゃないでしょうか」

 米大リーグ・ヤンキースの田中将大投手(29)は11月30日、日本ハム・大谷翔平投手(23)のメジャー移籍についてこう言及した。

 田中が2013年オフにポスティングシステム(入札制度)を利用して海を渡った際には、日本野球機構と大リーグ機構の改定交渉が同年12月17日までずれ込み、楽天が申請を行ったのが同25日。移籍先がヤンキースに決まったのは翌14年1月22日で、2月15日の投手陣の春季キャンプ合流日まで1カ月を切っていた。

 「あの時は日本一にもなって表に出ることも多かったし、バタバタしていましたからね。何とか時間を見つけて練習するしかなかった」

 前人未到の24勝0敗という無敵のレコードを打ち立て、リーグ優勝、日本一に輝いた上、ありとあらゆるタイトルを総なめにしただけに、表彰式や年末のテレビ番組出演など多忙を極めた。その中でも時間をぬうように体作りを進めていた。楽天関係者は当時を振り返り「メジャーの公式球をいつも離さずに持っていた。練習時間がない分、少しでも効率よく向こうに慣れようと工夫していた」と明かす。

 大谷の場合、移籍先の決定は12月23日の予定で、チーム合流まで1カ月半以上の期間が見込めるのは大きなアドバンテージといえる。来年1月中は千葉県の日本ハム2軍施設を利用しながら調整を進めるとみられるが、この期間を生かすことがメジャーへの適応の鍵になりそうだ。

 また、米メディアでは大谷の移籍先の本命をヤンキースとする報道が多いが、田中は「ぼくはどこへ行くんだろうと思ってみているだけ。それ(本命視)は周りが言っているだけですからね…。コメントするのは難しいです」と慎重に言葉を選んだ。

 この日は、古巣・楽天の本拠地Koboパーク宮城を訪れ、球団職員らにあいさつしたあと、ウエートトレーニングや軽めのキャッチボールなどで汗を流した。

 メジャー移籍から早4年。毎オフの古巣訪問が恒例となっている。「こうしてみなさんに迎えてもらえる選手であり続けたい。7年間過ごした場所ですし、また違う気持ちになれますね」と余裕を漂わせていたのは、さすがだ。(片岡将)