全7球団と交渉終了した大谷の二刀流最適プランは… 即決の可能性も、米メディア「何が起きるかわからない」

投打二刀流継続を前提に交渉を続けている大谷。あとは各球団の智恵とプレゼン力次第か

 ポスティングシステムで今オフに米大リーグに移籍する大谷翔平投手(23)は米時間5日(日本時間6日)までに、書類選考で絞り込んだ全7球団(ジャイアンツ、ドジャース、エンゼルス、マリナーズ、レンジャーズ、カブス、パドレス)と米ロサンゼルスで交渉を終えたことが明らかになった。米CBSスポーツは「非常に迅速にプロセスを進めている。今週末までに2、3球団に絞り込むか、もしくはいきなり1球団を選ぶか。何が起きるかわからない」。二刀流の継続を入団条件としている大谷に、各球団はどんな起用プランをプレゼンしているのだろうか。

 米大リーグの公式ページではクリフ・ココラン記者が日本ハム時代の大谷の二刀流を検証。

 先発登板の前日と翌日は基本的に欠場していたことから、これを踏襲すると、最大で打者として100試合、投手としては180イニングが限度となるとし、各チームの事情と照らし合わせた。

 カブス 来季は、先発投手の補強が少なくとも2人必要だが、野手は内外野とも才能豊かな選手があふれている。DH向きのカイル・シュワーバー左翼手をア・リーグ球団に放出するなら、大谷獲得に道が開ける。

 ドジャース エースのカーショー、ヒルら左腕の先発が多く、右腕の大谷を入れると先発陣のバランスがとれる。ヤンキースのキャッシュマンGMらが示唆した「比較的小規模な都市で、日本人選手がいないチーム」が本当なら、候補から遙かに遠い。

 パドレス 発展途上のパドレス。先発の枠、左翼の守備位置があいており、出場機会は十分。大谷は入ったとたんスーパースターになれる。

 ジャイアンツ ボーチー監督は外野の守備(特に左翼)と年間400打席を約束。また、エバンス(GM)は4日に行った大谷との面談交渉の一部を6日付の地元紙サンフランシスコ・クロニクルに明かした。同席した2012年MVPのポージー捕手に対し、大谷は「オーラがすごい」と語ったそうだ。「とても謙虚な言葉だし、彼は非常に謙虚で思いやりのある青年だ」と同GM。

 エンゼルス 5試合中3試合でマイク・トラウト-大谷-ジャスティン・アプトンという強力なジグザグ打線が組める。その場合、38歳の元スーパースター、アルベルト・プホルスはベンチを温める日が増えることになる。

 マリナーズ 米国では大谷獲得レースのトップを走っているとされるが、それ以前にはヤンキースで間違いなしといわれていたのだから、確かなことは誰にもわからない。ただ、クルーズ外野手がベンチを温めることになれば、大谷が打席に立つ機会が増える。メジャーで世界一になっていない、数少ない球団の1つ。大谷効果で世界一が実現できれば、シアトルのレジェンドになる。

 レンジャーズ このオフ、ダグ・フィスターら先発投手を獲得。大谷が来た場合は「6人ローテーション」を組むことができる。強打のマイク・ナポリがFAで退団したことから、DHで打席に立つ機会も多くなる。

 こうした分析を踏まえ、最も大谷にあうのはマリナーズ、ジャイアンツ、レンジャーズの順だという。

 一方、USA TODAY紙のジョージ・オーティス記者は、「DHのあるア・リーグの方が打席に立つチャンスが広がるのに、7球団のうち3球団しかない。これはミステリーだ。しかも、パドレスが入っているのはさらなる驚きだ。2010年以降、勝ち越しがない魅力の薄いチームだ。ただ、そのチーム事情こそが、大谷には魅力といえる。プレッシャーのない中で二刀流を思う存分できる。日本との関係が深く本命視してもいいのではないか」とした。

 CBSスポーツのマット・スナイダー記者は「カブスは規定で大谷に30万ドルしか使えないが、頭脳明晰なテオ・エプスタインGMのプレゼンが、大谷の心を揺さぶったかもしれない。どこが有力とはいえないが、ダルビッシュ有をうまく育てたレンジャーズも強力な候補。ドジャースならば、前田健太は半永久的にブルペンになる」とした。

 メジャーの常識を超えた大谷の選択の行方を、誰もが固唾をのんで見守っている。