美帆、追随許さぬV “主戦場”で国内最高記録の圧勝、視線は平昌メダル

女子1500メートルで優勝した高木美。左後方は2位になった小平=エムウエーブ(納冨康撮影)

 スピードスケートの平昌(ピョンチャン)冬季五輪代表選考会第3日は29日、長野市エムウエーブで行われ、女子1500メートルは既に代表に決まっていた高木美帆(日体大助手)が国内最高の1分54秒82で制し、2位の小平奈緒(相沢病院)は500メートル、1000メートルに続く代表権を確実にした。菊池彩花(富士急)が3位。男子8人、女子10人が上限の代表は最終日の30日に正式発表される。

 前日の1000メートルと同じく、日本のダブルエースの一騎打ちとなった女子1500メートルの最終組。この日は、今季ワールドカップ(W杯)でこの種目4戦全勝の高木美が本領を発揮した。「この種目で日本で勝てないイメージはなかった」と、“主戦場”では小平に1秒78差をつける国内最高記録での圧勝だった。

 五輪切符を既に手中にしている種目でも「レース前、普段は感じない不安を持った」という。代表選考会という緊張感か、それとも小平への対抗意識か。いつもよりスタートからのリズムが悪く、2周目には前の小平と接触しそうになった。

 「頭が真っ白なところがあった」そうだが、得意種目の感覚は体が覚えていた。出場選手中ただ一人30秒を切った700~1100メートルの1周で小平を逆転し、国内初の1分54秒台をマーク。「もっと遅いと思っていた。掲示板を見てびっくり」と、課題が残るレースでも圧巻のタイムを刻んだ。

 バンクーバー五輪代表選考会では1500メートルで優勝し、史上最年少で代表入りした。一方で、前回のソチ五輪は代表入りを逃す挫折も経験。「4年前とはこの大会に対する意識が違う。それだけのものを積み上げてきた」。23歳になった“元スーパー中学生”は、誰もが認める日本の中長距離のエースとして平昌でメダル取りに挑む。(産経新聞 大宮健司)