ハリル監督、本田と香川ついて「まだ満足いくレベルではない」と厳しい評価を変えず

インタビューに熱っぽく答える日本代表のハリルホジッチ監督。選手には強い気持ちを求めた(早坂洋祐撮影)

 サッカーの日本代表は6月14日に開幕するワールドカップ(W杯)ロシア大会に挑む。6大会連続6度目の出場で、1次リーグではポーランド、コロンビア、セネガルとともにH組に入った。大舞台では過去最高の成績となる8強以上を狙う。ハリルホジッチ監督は産経新聞などのインタビューに応じ、開幕まで半年を切った夢舞台へ向け、チームの仕上げ方、選手の選考方法などについて熱っぽく語った。(産経新聞、小川寛太)

 チームをW杯で戦える集団にするために欠かせないものは何か-。前回大会ではアルジェリアを率いてベスト16に導いた実績を持つハリルホジッチ監督は、こう答えた。「W杯で何が必要かは分かっている。精神面とコミュニケーション、それと同時に体調を101%にすることだ」

 昨年12月の東アジアE-1選手権では、気持ちの弱さが浮き彫りになった。引き分け以上で優勝が決まる韓国戦で1-4と大敗した。先制した後は韓国の圧力に屈して球際で何度も競り負けた。選手は臆病なままで、押し返して、球際で勝とうとする心意気は最後まで見られなかった。

 指揮官は「『激しくいけば、日本人は何もできなくなる』と評価されるのは避けたい」と早急な修正の必要性を指摘した。ピッチ上での指示や確認の声かけも「まだ十分ではない」と見ている。

 就任直後から指標の1つにしている選手の体脂肪率も注視している。中には12%を超える選手もいる。「10%以下ならケガも少なく走れる体。14%や15%ならW杯を戦う準備ができていない」と突き放した。

 相手より速く、長く走り、1対1で恐れず敵に立ち向かえる選手が必要という。「『そうしなければ使わないぞ』と言うことも考えたりする。選手に変わりたい気持ちがなければ進化はない。まだW杯まで数カ月あるので、必ず改善できる」と奮起に期待した。

 目標に掲げる8強以上には、1次リーグの3試合でいずれも力が上とみられる相手から勝ち点を奪い、決勝トーナメントに進まねばならない。

 今後は3チームの過去4年分の映像を丹念に分析するという。さらに、「W杯では15時開始、17時開始、20時開始の試合がある。飛行機でどう移動して、試合が終わったらどう帰ってくるか、細かいところまで考えている」とも。相手と環境の攻略法を、あらゆる角度から練り上げる。

 3月に行う欧州遠征では、2度の国際親善試合を行う見込み。5月30日には国内最終戦となる壮行試合を日産スタジアムで行う。

 本番までの予定については、「事前合宿を日本で始め、オーストリアに移って合宿し、W杯直前に(ベースキャンプ地の)カザニに移動する」と説明。日程と拠点が固まりつつある。

 選手選考でも、明確な青写真を描いている。3月までに候補を35人ほどにし、3月の代表活動で30人に絞るという。そして5月に本大会を戦う23人の顔ぶれを固める。

 指揮官がチームの中核として考えているのが、長らく主将を任せている長谷部(アイントラハト・フランクフルト)だ。「ピッチ上だけでなくチームを作る上で重要」と頼りにしている。

 不安はある。長谷部は昨年3月に手術した右膝の状態が完全ではない。所属クラブでは試合に出たり出なかったり。指揮官は「現時点では、プレーできないことが分かっている選手は連れていかないと思う」と述べた。現状では、長谷部でもピッチに立てなければ23人に加えない考えだ。

 代表から離れている本田(パチューカ)、香川(ドルトムント)については、「W杯の候補だけど、まだ満足いくレベルではない」と厳しい評価を変えていない。2015年3月の就任以降、代表入りさせたことがない中村憲や家長(ともに川崎)にも言及したが、今後のサプライズ招集には否定的だ。