【プロキャディーXのつぶやき】右手は義手、小山田プロの言葉に感動「何事も目標を立てて進むこと。目標がなければダメ」

小山田雅人プロ

 研修生時代にお世話になったプロの元へ、新年の挨拶に出掛けてきた。栃木県の那須塩原。新幹線から下りると、凍える手に息を吹きかけていた。

 久しぶりの再会だった。昔話に花を咲かせようと思っていたが、ゴルフ練習場へ連れていかれ、プロの友人を紹介された。「初めまして」と俺は挨拶し、右手を差し出すと、プロが割って入った。「彼は右手が義手なんだよ」。一瞬、俺は固まってしまった。

 その人の名は小山田雅人(こやまだ・まさと)さん50歳。経歴を聞き、その生きざまに驚かされた。2歳の時に事故で右前腕を失う。「右手が無いのは生まれつき」だと小学6年時まで事故のことを知らなかったそうだ。

 ハンデを背負いながらも小学生時代はジュニアサッカー選手として国体の栃木県代表選手に選ばれ、中学校時代には野球部に入り、投手として県大会2位になった。

 高校卒業後は県庁事務職員として入庁し、勤続25年で退庁。長年の夢だったプロゴルファーに転向して2014年にテスト合格してPGAティーチングプロB級会員資格を得た。レッスンと障害者プロとしての講演で生計を立てているとのこと。今では、障害者の社会進出や医療介護、福祉に力を入れている医療機器メーカー3社がスポンサー支援をしてくれているほどだという。

 学生には、障害や病気があっても「何事もチャレンジすることで乗り越えられる。諦めたら人生が終わってしまう」と伝え続けている。企業の新人研修では「自分で持っているものを工夫すればできるようになる」と指導している。

 公務員時代は脳腫瘍を、プロ転向後は心筋梗塞を患いながらも再起したという小山田さん。その波瀾万丈な人生に、『俺は諦め続けてきた人生だった』と思い知らされた。

 ゴルフ人口を減らしたくない、増やして行きたい。新たにゴルフを始めたいという人にも教えていきたい。ゴルフにも明確な目標を掲げている熱い人だった。

 「大小に関係なく、何事も目標を立てて進むことです。目標がなければダメだし、目標達成には支えが必要です。諦めたくなる状況に遭遇しても違う方法が必ずあるんです」という小山田さんの言葉が印象的だった。

 今年は、こんな俺でもゴルフ界に何かしら貢献するように頑張るぞ!