【基本は忘れろ!!】シャフトをしならせるには? 手首はあまり動かさないほうが良い

(1)しなりを感じてからダウンスイングに入れば、いいタイミングでダウンスイングに入っていける

 【今週の質問】シャフトをしならせて打つと、うまく打てると聞きました。どうしたらしならせることができますか。

 シャフトのしなりはスイングにかかせない要素だ。

 シャフトがしなって、それが戻って逆にしなるので、ロングアイアンでも高く飛距離の出る球が打てる。スイングのリズムをつくるのもしなり。インパクトからフォローへの曲線軌道をつくるのも、しなりである。

 まず、誰でも感じやすいしなりは、トップだ。

 バックスイングとダウンスイングの切り返しの部分。ヘッドの運動の方向が入れ替わるので、シャフトに力がかかってしなる。このしなりを感じてからダウンスイングに入れば、いいタイミングでダウンスイングに入っていける(写真〔1〕)。

 ただ、レッスン書などで、この運動の方向の入れ替えを使って体のねじれを強めたり、シャフトをたわませたりしてエネルギーをためるような説明がされていることがあるが、これは全く違う。あくまでもタイミングよく切り返すためのしなりとしなり戻りである。

 本格的にしなるのはこのあとだ。

 トップのしなり戻りでタイミングよく切り返してダウンスイングに入ったら、ここからインパクトに向けて、しなりが発生する。トップで発生したものとは別のものだ。

 グリップが下りてきて、腰の高さあたりまでくると、シャフトはしなってヘッドが遅れてくる。このしなりを軽快に右足の前あたりで解放し、しなり戻りでヘッドを先に出すようにしてインパクトを迎えていく(同〔2〕)。シャフトがボールをはじき、高く、大きな飛距離が生まれる。

 ただ、理解してほしいのは、このしなりとしなり戻りは、手首の動きなど、体の動きではつくることができないということだ。

 あくまでも重たいヘッドよりも先にグリップが下りてくるのでしなるのであり、しなりがあるからそれが戻ろうとするのである。重力やスイングのタイミングなどでしなるのだから、手首はむしろあまり動かさないほうがしなりやすい。リストコックはなくてもシャフトがしなって、勝手にタメはできるということだ。

 しなりを感じてスイングすることができれば、力の入れどころもわかってくる。アドレスから力みかえっていては、有効に力を使えないのであまり飛ばない。

 スイングは円軌道であるので、どこで、どの方向に力を入れるのかというのは、なかなか説明できない問題である。飛ばせる人は、どこで力を入れて、シャフトをしならせて、それを使って打つかがわかっているので、飛ばせるし、スイングのバランスもいい。

 ■佐藤剛平(さとう・ごうへい) 栃木県芳賀カントリークラブ所属。シニアツアープロ。2012年の「ISPSハンダカップ秋晴れのシニアマスターズ」でシニア初優勝。1955年10月25日生まれ。熊本県出身。関西学院大法学部卒。