イチロー「50歳現役じゃない。最低50歳」 マリナーズ入団会見詳報

会見場で『WELCOME HOME(おかえり)』の文字で迎えられたイチロー(AP)

 【ピオリア(米アリゾナ州)7日(日本時間8日)=片岡将】米大リーグ・マリナーズは、マーリンズからFAとなったイチロー外野手(44)と正式契約を交わしたことを発表した。背番号は51。AP通信によると75万ドル(約8000万円)の1年契約で出来高払いは125万ドル。入団会見で、「メジャーでプレーすることが決まったときの喜びとは全く違う感情だが、とてもハッピーです」と6シーズンぶりの復帰の喜びを語った。50歳現役や、エンゼルスの大谷翔平投手(23)にも言及した会見を詳報する。

 会見は報道陣50人超とTVカメラ9台が集まり、キャンプ地のレストランで現地午後1時半から行われた。サーバイス監督、ディポトGM、ターナー通訳、代理人のボッグス氏も同席。会場に忍び込んでいたマーリンズ時代の同僚、ゴードン外野手が最初の質問に挙手して指名されるなど、和やかな雰囲気で始まった。

 --マリナーズに戻ってきた気持ち

 「2012年4月にシアトルにサヨナラをして、ニューヨーク、マイアミで5年半が過ぎたが、その間も家はシアトルにあった。いずれこのユニホームを着てプレーしたいという気持ちはあったが、自分から表現することはできなかった」

 --選手として変化は

 「耐性が強くなった。選手としての能力は数字に表れる時代。皆さんの方がご存じでしょう」

 --51歳まで現役でやりたいと聞いたが

 「よく『50歳まで』といわれるが、僕は『最低でも50歳』と言っているので、そこは誤解しないでください」

 --シアトルに戻ってこれると思っていたか

 「根拠はないけど思っていた。ファンから心から『お帰り』と言ってもらえるようなプレーができるかは僕次第。言ってもらえるように励みたい」

 --契約がなかなか決まらなかった期間の気持ち

 「色々なことを考えた。心配してくれる声も聞いたが、僕自身は泰然とした状態だった。なぜかわからないが、これは選手として目指すべき状態だったので、こういう自分に出会えたのはうれしかった」

 --これから達成したいことは

 「01年にメジャーに来たときは自分のことしか考えられなかった。結果を残さないと生き残れないから。当時と違うのは今、チームが必要としてること、その力になれるのなら、何でもやりたいという気持ち。いままで自分が培ってきた全てをこのチームに捧げたい」

 --以前一緒にプレーしたチームメートも多い

 「ロビー(ロビンソン・カノ、ヤンキース時代同僚)や、エドガー(マルチネス氏、マリナーズ元主砲)がコーチになったときも、いつか一緒にやりたいと思っていた。(デビッド・)フェルプス(ヤンキース、マーリンズ時代同僚)に関しては、ぼくが追いかける形になっている(笑)。今回シアトルに戻る一番の根拠は彼だったのかもしれない(笑)」

 --大谷と話したか

 「エンゼルスと契約したときテキストでメッセージをくれた。日本でもプライベートで食事をした。親子ほども年齢差があるが、メンタルでいうと僕が子供で彼が親という感じ(笑)」

 --この5年半であったこと

 「ニューヨークに行ってからは、球場に行ってからでないと自分がプレーするのか分からない。見えない敵といつも戦っている、そんな状態だった」

 --改めてシアトルの感想

 「近いのに、遠く感じていた。今回戻ることができて、また見える景色が違うだろうなと感じている」

 --契約に時間が掛かり心が折れそうになったことは

 「折れそうになっていると泰然にはならない。ということは、ないということですね」

 --目が潤んでいる

 「こういう会見で目が潤んでることがメディアの方は大好きですが、そう見えるなら時差ボケの影響だと思います」

 --契約に躊躇は

 「全くなかったですね。考える理由すらなかったです」

 --オープン戦は

 「いつでも大丈夫です」

 --大谷について

 「まだプレーを見たことがないので、まず見てみたい。世界一の才能の持ち主。そんな選手と対戦することは野球の醍醐味だと思う。できれば僕がピッチャーで対戦したいなと思います(笑)」

 --18年目のシーズンを迎えて抱いた気持ちは

 「40歳以上は採用しないというなら自動的に省かれるが、今は少し違う時代。ケージの中で一番大きく育った犬を優しく迎えてくれたような。それに対して全てを捧げたい、忠誠心が生まれるのは当然のこと」