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【ぴいぷる】公認会計士の元阪神投手・奥村武博氏、試験「三振」で崖っぷちも…目を覚まさせてくれた妻の“一声” (3/3ページ)

 「あれがなかったら、今の私はいない。本当の意味で試験への取り組みが真摯になりました」

 生活の全てを受験勉強に切り替えた。トイレ中、入浴中、信号待ちの時間も学習に充てた。ストイックな努力にさすがの女神もほほえむ。何度も破れなかった厚い壁を突き抜け、13年に見事合格。2年間の実務を経て、念願の資格を手に入れた。

 晴れて公認会計士となった今、もう一つの夢を描いている。野球選手のキャリアと、その後の人生のキャリア両方を現役時代から考える「デュアルキャリア」の普及だ。

 「この考え方が当たり前になるためには、高校生や中学生、そして保護者である大人世代の意識を変えないといけない。プロ野球選手から公認会計士になったことで、初めて説得力ができた。そこを強みとして伝えていきたいですね」

 セカンドキャリアでの挫折を経験したからこそできる野球界改革に、意欲を燃やしている。 (ペン・森本昌彦 カメラ・桐山弘太)

 ■奥村武博(おくむら・たけひろ) 1979年7月17日、岐阜県生まれ。38歳。県立土岐商業高校でエースとして活躍し、3年のときには県大会で決勝に進出した。97年のドラフト会議で阪神に6位指名を受け、翌年入団。2001年に戦力外通告を受け、現役引退後は打撃投手、飲食業を経て公認会計士を志す。13年に試験に合格し、今年6月、公認会計士登録。現在、優成監査法人(東京)に勤務している。今月、『高卒元プロ野球選手が公認会計士になった!』(洋泉社)を出版した。

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