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“被害者”貴ノ岩、波瀾万丈すぎる人生 相次いだ悲劇、相撲界では「異色」の存在 (1/3ページ)

 横綱日馬富士による暴行事件の“被害者”として一躍スポットを浴びる格好になったのが、東前頭8枚目の貴ノ岩(27)=本名アディヤギーン・バーサンドルジ。白鵬、日馬富士、鶴竜の3横綱を中心に日本相撲界の一大派閥となっている“モンゴル出身グループ”とは一定の距離を置く“異端児”は、これまで波瀾万丈すぎる人生を送ってきた。(夕刊フジ編集委員・久保武司)

 貴ノ岩はにわかに信じられないほど、何度も悲劇に見舞われてきた。

 モンゴルのウランバートルで兄3人、姉1人がいる5人兄姉の末っ子として誕生。幼少の頃、日本の大相撲放送が生中継されており、現役時代の貴乃花親方の雄姿をみて「いつかは日本にいきたい」と憧れたという。

 波乱のはじまりは8歳。母・アルタンゲレルさんが46歳の若さで心臓病で急逝した。貴ノ岩は中学卒業後、日本行きを決意する。多くの力士を輩出している鳥取城北高校相撲部の石浦外喜義(ときよし)監督(十両・石浦の父)がモンゴルで開催したオーディションに見事合格し、悲願の来日を果たした。

 同校へ相撲留学の形をとったが、この3カ月後、2度目の悲劇が襲う。父・アディアさんが肝臓がんで64歳で急逝したのだ。

 「一家のためにプロになる」と誓った貴ノ岩少年が貴乃花親方との縁を実感したのは、同校相撲部が東京の貴乃花部屋で夏合宿を行ったとき。憧れの親方の目の前で、四股や稽古に懸命に取り組み入門を取り付けた。

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