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貴乃花親方が“共犯”白鵬に追撃弾準備 理事長選をにらんで“死んだふり”…紛争は第2幕へ (3/3ページ)

 八角理事長は「(貴ノ岩が)1月場所を休む場合は、診断書の提出を条件とします。全休だったとしても3月場所は十両の最下位に留めることにしよう」と提案し承認された。

 また、加害者の日馬富士の師匠である伊勢ケ浜親方(57)=元横綱旭富士=は、理事から2階級降格にあたる「委員」に格下げになるとみられていたが、自ら理事辞任を申し出たこともあってか、1階級降格の「役員待遇」にとどまった。

 こうなると、加害者側の伊勢ケ浜親方と、被害者側の貴乃花親方の処分が同じではいかにもバランスが悪い。伊勢ケ浜親方が1階級降格で済んだ以上、「貴乃花親方はそれに満たない“微罪”扱いで、理事の肩書も残るのではないか」と関係者の間でささやかれ始めたのは、そのためだ。

 かたくなな態度に終始していた貴乃花親方が軟化したことで、これをうけて全体的な処分はやや軽減したようにもみえる。白鵬の処分も、初場所の出場停止が相当と見る向きもあったが、給与減額で済んでいる。

 こうなると一連の紛争は“第2幕”へ移る。来年の初場所(1月14日初日=両国国技館)後に行われる理事選、さらには3月の春場所後の理事長選である。

 貴乃花親方は2010年の理事選に37歳で初当選。以降、貴乃花一門とその周辺グループは改革派を標榜しているが、規模は少数派。貴乃花親方が昨年の理事長選に出馬して八角親方に完敗したように、このまま“万年野党”を気取っているだけでは今後の展望が開けない。

 貴乃花親方は部屋の存亡にも関わるといわれた騒動から、駆け引きに動いたのだ。突っ張り続けるだけでは得策ではないとみて、一歩引くことで体勢を立て直し、あくまでも将来的な理事長就任を目指して動くことを志向しているようだ。

 今後、貴乃花親方は危機管理委の聴取を受けて、28日に開かれる理事会で処分が検討されることになるが、すでに新しい戦いは始まっている。理事会の直後、すぐに聴取を要請されたが、所用を理由に即拒否している。貴乃花親方の聴取の予定は立っていない。また28日直前のギリギリまで引き延ばす可能性もある。

 20日の理事会の前に行われた臨時横綱審議委員会(北村正任委員長)は「貴乃花親方の今回の言動は非難に値する。これは横審全員の意見」と痛烈に批判した。横綱昇進を審査する諮問機関の横審が、元横綱とはいえ一理事を批判するのは前代未聞。貴乃花親方の第二幕も厳しいものであるのは間違いない。

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