貴ノ岩が日馬らに“8000万円”巨額賠償請求か 白鵬も訴訟の対象に? (1/2ページ)
貴乃花親方(45)とモンゴル勢の戦いはまだ終わらない。次の一手となりそうなのが、弟子の平幕貴ノ岩(27)が、元横綱日馬富士(33)を相手に起こす民事訴訟だ。専門家は、暴行現場にいた横綱白鵬(32)や横綱鶴竜(32)も訴訟の対象になると指摘。8000万円近い巨額請求も想定される。
「なぜ誰も止めてくれないのか」。日本相撲協会の危機管理委員会の報告書では、貴ノ岩の怒りは日馬富士だけでなく、白鵬らにも向けられた。「傷害を負わされるような理由は全くない」としており、民事で責任追及に出てもおかしくない。
弁護士の高橋裕樹氏は、ケガを負った場合の慰謝料について「どれだけ入院や通院をしたかが参考にされる。交通事故の場合の慰謝料は、1カ月の入院で約50万円が相場。ただ、故意にケガを負わされた場合はその1・5~2倍の額になることもある」と解説。「診断書に疑いがあると書かれていた髄液漏などが実際に起きていれば、治療も長期に及ぶので、慰謝料は100万~200万円程度となるだろう」との見解を示す。
暴行がなければ稼げていたはずの「逸失利益」も上乗せされるという。
貴ノ岩は来年1月の初場所で十両転落が確実だが、協会は、診断書の提出を条件に、初場所を全休しても3月の春場所は十両で臨める救済措置を打ち出した。
ただ、「暴行の影響で休場が続き、給与が下がる十両や、給与の出ない幕下に番付が下がるようなことがあれば、幕内にいたときの収入との差額を休業損害や遺失利益として請求するだろう。また、相撲が取れなくなり廃業するようなことになれば、過去に同じようなスピードで出世した力士を参考に、引退するまでに得られた『生涯給与』も請求することになる」と高橋氏。