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貴乃花親方に前例なき処分、加害者側と同等に協会「矛盾ない」 報告書で浮かび上がった言動の“理由” (2/2ページ)

 このように貴乃花親方は報告する意思自体は持っていたことを明かした一方、「警察に報告を依頼した」ことを理由に「報告義務は解除された」とする矛盾した主張もしていた。実際に、警察から協会へ伝わったのは後日だったことから、高野氏は「極めて異常な事態」「到底納得のいく説明とは言えない」と非難した。

 その後、貴乃花親方は今月18日まで「捜査が終了した段階で聴取に応じる」などと、危機管理委の貴ノ岩関に対する聴取協力要請を拒否し続けた。

 同様に自身への聴取要請も拒んだのは、「弟子である貴ノ岩と一体だと考えているので、2人一緒に協力すればよい」と考えたためという。危機管理委から「示談を勧められることを危惧したのか」と聞かれた際には、「そういうことは考えていなかった」と回答した。

 理事会が導き出した貴乃花親方に対する処分の結論は、2階級降格による理事解任。結果的に、理事を辞任して役員待遇委員に降格した「加害者側」の元日馬富士関の師匠、伊勢ケ浜親方=元横綱=と同じ処遇となった。

 28日の協会の記者会見では、報道陣から整合性を問う声が上がったが、高野氏は「私たちが判断したのは貴乃花親方が理事、巡業部長として職務に従って仕事をしていたかどうかで、(親方は)誠実に職務をしていなかった」と指摘した。その上で「伊勢ケ浜親方は自ら責任を感じて(理事を)辞任した。いきさつや認定事実が違うので、矛盾はない」と述べた。

 ■親方は適正な動き

 早稲田大スポーツ科学学術院の武藤泰明教授(スポーツマネジメント)の話「今回は貴ノ岩関という明らかな『被害者』が存在する問題であり、貴乃花親方が警察に被害届を提出し、判断を仰ごうとしたのは法律にのっとった適正な動きといえる。にもかかわらず、日本相撲協会は今回、組織のやり方に反したことなどから理事解任という判断に動いた。まずは警察や司法に委ねる姿勢を取ることこそが、あるべき姿ではなかったか。適正な手順で動いた貴乃花親方を処分することはおかしい」

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