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【小林至教授のスポーツ経営学講義】プロ野球、日本で外国人選手の値段が高騰するしくみ 誰にも計れない適応力 (2/2ページ)

 日本で成功する選手はほぼ例外なく、米国でやっていた頃とプレースタイルを変えている。日本は大リーグに比べて球団数が少なく、同じ相手と何度も対戦することになるため、中心選手ともなると徹底的に研究されるが、裏を返せば、相手の研究を重ねれば自分なりの法則を発見できるということでもある。

 そういう適応力があるのかないのかは、米国でプレーしているときには、たとえ何度も会話を交わしても、やはり未知数なのだ。

 また、我慢して使い続けることも成功のための重要な要素だ。これまた、許容範囲はチーム事情によるし、我慢し続けて心中となるリスクも当然ある。毎年優勝争いを求められる(あるいは注目度が高い)球団で、外国人がなかなか当たらないのはそれが大きな要因である。

 ならば外国人に頼らないチーム作りをすればいいと言っても、やはり打者でいえば飛距離、投手でいえば球速や球質など、日本人にないものを持つ彼らのチカラは捨てがたい。結果、ある程度の確率を求めるのであれば、既に日本で実績のある選手か、異文化への適応力の証左ともいえる韓国で実績を残した選手ということになり、対象選手のリストはさらに狭くなるから、お値段は非常に高くなるわけだ。

 ■小林至(こばやし・いたる) 1968年1月30日生まれ。東大から1991年ドラフト8位で千葉ロッテに指名され入団。史上3人目の東大卒プロ野球選手となったが、1軍登板なく93年退団。その後、米コロンビア大で経営学修士号取得。02年から江戸川大学助教授。05年から14年までソフトバンク球団取締役を兼任。現在、江戸川大学教授、専門はスポーツ経営学。

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