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渡部暁斗、次こそ神風 大荒れの飛躍耐え2大会連続で「銀」 平昌五輪

 平昌五輪第6日(14日、アルペンシア・ジャンプセンター-アルペンシア距離センター)渡部暁斗(29)=北野建設=が2大会連続の銀メダルを獲得した。

 ワールドカップ(W杯)個人総合で首位を走る渡部暁が意地は見せつけた。今大会最初の種目となった個人NHで2大会連続の銀メダルに輝いた。目標の「金」には届かなかったが、ゴール後は右手を挙げ「メダルがある、なしでは違うのでほっとした」と喜んだ。

 前半飛躍はW杯の上位選手が失速する中、「悪い流れにのみ込まれなくてよかった」と105.5メートルで3位につけた。首位と28秒差でスタートした後半距離は、すぐ4人の集団に。想定通りの展開だったものの、最後は走力があるフレンツェルに上り坂で突き放され、栄冠をつかむことはかなわなかった。

 負けたとはいえ、気持ちのいいレースだった。前を追わなければ金メダルは取れず、自重すれば猛追するルゼック(ドイツ)らに捕まって表彰台すら危うくなった。ソチでもマッチレースを繰り広げたフレンツェルと先頭を交代しながら懸命に前を追った。

 「僕が前で風よけになって引っ張ると、フレンツェルも代わって引っ張ってくれる」。示し合わせなくても、あうんの呼吸がある。「それが彼のいいところでフェアに戦えた。最後は地力の差を見せつけられてしまったけど、彼に勝ってもらってよかった」と素直に祝福した。

 満足はしていない。「一度取った色のメダルをまた取っただけで、僕は金メダルを取らないと次には進めない」と表情を引き締める。個人NHで思い描いた結果を手にできなかった悔しさは、20日の個人ラージヒル(LH)で晴らす。(産経新聞、奥山次郎)