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小平と高木美、日本女子初ダブル表彰台 「高め合う」エース2人 平昌五輪

 平昌冬季五輪は大会6日目の14日、江陵オーバルでスピードスケート女子1000メートルを行い、世界記録保持者の小平奈緒(相沢病院)が1分13秒82で銀メダル、1500メートル銀メダルの高木美帆(日体大助手)が1分13秒98で銅メダルを獲得した。

 「自分を変えたい」。4年前、こう誓ったことがメダル獲得の原点だった。スピードスケート女子1000メートルで「銀」の小平奈緒(31)と「銅」の高木美帆(23)。2人がそう痛感したのが2014年ソチ五輪。2大会連続の五輪に臨んだ小平は500メートルで5位、1000メートルでは13位に終わり、高木美は舞台にすら立てなかった。ともに目標に遠く届かず「何かを変えなければ」と強く感じさせられた。

 どうしたら強くなれるのか-。オランダ留学を選択した小平は、五輪後から2シーズン、拠点を置いて強豪国の技術を貪欲に吸収すると「日本の良さにも気づかされた」。帰国後に古武術を取り入れたのはその一環。足裏にかかる体重の状態や体の軸を意識できると知ったからだ。いまでは氷に乗る前に歯が1本の特注のげたを履き、状態を確かめる。求道者のような姿勢が小平を支えてきた。

 一方、ソチ五輪後に所属先の垣根を越えて結成された代表チームで、高木美はオランダ人コーチと出会った。データに基づいた筋力アップ、肉体改造に着手して体幹を鍛えあげてきた。氷に力を伝えられるようになった要因だ。ちょうど「自分が変わりたいと思ったタイミングだった」。

 4年を経て短距離なら小平、中長距離は高木美とエースの座を分け合う存在となった2人。力が拮抗(きっこう)する1000メートルでは、こんなこともあった。昨年12月のワールドカップ(W杯)第4戦でのことだ。このレースで世界新記録を樹立した小平に対し、敗れた高木美は「同走の世界新は悔しい」と珍しく感情をあらわにした。「追える存在がいることはありがたい」と高木美。小平は「認め合い、高め合っていきたい」。

 ともに自らの滑りを極めてきた努力が結実しての表彰台だったが、納得はしていない。念願の個人種目初のメダルにも小平は「もう一段高いところで(2人で)並べたら最高だった。あと1種目ずつ、それぞれ実力を出し切れたらいい」。挑戦の日々は続く。(産経新聞、大宮健司)

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