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高木“金”姉妹の「似てない」伝説 菜那は感情むき出し、美帆は出さずにマイペース 平昌五輪 (2/3ページ)

 「よくケンカをしていましたよ。だって、犬と猿ですから」

 父・愛徳(よしのり)さん(60)は声を出して笑った。菜那が申年、美帆が戌年。まさに犬猿の仲の二人は、競技人生でも常に喜びと悲しみの歯車がズレていた。

 美帆が15歳で2010年バンクーバー五輪出場を果たし天才少女と騒がれたとき、菜那は落選。菜那は現地に応援に駆けつけたものの、心の中は嫉妬の塊で、思わず「転んでしまえ」と念じたという。

 愛徳さんは「世間では比較されがちですよね。『妹の方がすごい』と。姉は『周りから妹と比べられるのがイヤだ』と言っていました。でも私たち夫婦は比較もしないし、落ちても何も慰めていません」と明かす。

 14年ソチ五輪では立場が逆転し、菜那が初出場を果たし、美帆は落選した。「『世間からたたかれても、親から慰められたことはない』と娘たちは言うでしょう。自分たちで乗り越えたんだと思います」と愛徳さん。

 平昌での同時出場が決まっても、そっけなかった。「『あ、そうなの?』と。騒ぎ立てることはしません」。

 同じ家庭の中で同じ競技で戦う姉妹。どちらかの朗報を喜んでしまえば、ギクシャクした空気が流れる。だから両親は「家庭に競技を持ち込まない」を徹底した。勝負から離れた“居場所”を作り上げたかった。

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