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【高校野球 新・名将列伝】「強攻野球」への変身の裏に痛恨の敗戦 明秀日立・金沢成奉監督 (1/2ページ)

★明秀日立・金沢成奉監督(1) 

 監督として9年ぶりに甲子園の土を踏み、さまざまな感慨が去来した。今春のセンバツで初出場の明秀学園日立(茨城)を率いて2勝を挙げた金沢成奉(せいほう、51)は、こう述懐した。

 「もう2度と甲子園には出られないんじゃないか、と思ったこともあった。この5年間は本当に苦しかった」

 光星学院(青森、現八戸学院光星)の監督として、春夏8度の甲子園出場。巨人・坂本勇人ら多くのプロ野球選手も育てた金沢は当時、東北地区の高校野球をけん引する指導者だった。

 2012(平成24)年9月、明秀日立に移籍。その実績から「甲子園は早い」と期待されたが、6年目でようやく責任を果たした。

 久々の甲子園での采配は、過去の8大会と大きく違っていた。

 4-3で勝った1回戦(対瀬戸内)では、11安打を放ったが、一度も送りバントのサインを出さなかった。12安打で10点を奪い大勝した2回戦(対高知)でも、犠打は2個だけ。「強攻監督」への変身に、光星学院時代を知るネット裏はうなった。

 「打って勝ちます」と宣言して甲子園に乗り込んでいた。「そう言った以上、強攻することにまったく迷いはなかった」。変身の裏には、過去の痛恨の敗戦がある。

 「勝ちたいという焦りで、勝負どころでバカの一つ覚えのようにスクイズばかりして失敗していた。その後悔をずっと引きずってきたんです」

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