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球界は「リクエスト制度」の“パンドラの箱”開けたのか? オリックス誤審問題でコミッショナーへ提訴

 オリックスは6日、誤審のあった6月22日のオリックス-ソフトバンク戦(ほっと神戸)について、斉藤惇コミッショナーに、誤審があった場面から試合を続行する裁定を求める提訴を行ったと発表した。

 大阪市内で会見した湊球団社長は「問題が長期化することは本意ではない」としながらも、「誤審と認めている以上、やり直すのが社会通念上公平だ」と訴えた。コミッショナー裁定に至れば、巨人で活躍した江川卓氏のプロ入り時の契約を巡る騒動が起きた1978年以来2例目となる。

 審判団は3-3の延長10回2死一塁でソフトバンク・中村晃が放った右翼ポール際への打球を、いったんファウルと判定したが、リクエストによるリプレー検証で本塁打に変更。ところがソフトバンクが勝った後、オリックス・福良監督らが立ち会い映像を見直した結果、審判団がファウルだったと認めたが、試合結果は変わらなかった。

 これまでは、疑わしいものを含め「審判の判定は絶対」が野球の基本だったが、映像検証できる制度が導入されたことで、各球団の監督はためらうことなくリクエストを求めるようになった。しかし米大リーグの場合、ニューヨークにある「リプレーセンター」に控える審判が映像を検証し最終的な判定を下しているのと違い、日本では現場の審判が中継映像などを参考に判断する。地方球場などでは画像が粗かったりモニターが小さかったりと、審判団にとって厳しい環境もある。

 湊球団社長は「リクエスト制度の画像判断の誤審は過去に例がない。野球協約のどこにも解決法が載っていないので、お互い考えましょうということ」と訴えたが、双方が納得する着地点を見いだすのは容易ではない。日本球界はパンドラの箱を開けてしまったということか。(山戸英州)

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