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【一番近くで見た 西武ライオンズ40年】鋼の精神力!東尾修、若手に慕われた「男っぷり」と「飲みっぷり」 (2/2ページ)

 巷間、酒豪と評判だったので、その飲みっぷりに興味を持った。まず1杯目。ウイスキーの水割りを、ガーッ、ガーッ、ガーッと3口で飲み干した。普通の大きさのタンブラーなのに。昼間練習で汗をかいたので水分の補給も大事だが、3口でいってしまうとは、さすがというしかない。東尾が3-4杯グラスを空け、私がやっと1杯というペースだった。

 キャンプ宿舎での夕食時に禁酒を厳命していた広岡達朗監督時代、食が進まない東尾がひそかにやかんにビールを入れ、湯飲み茶碗で飲んでいたことは既に触れた。お酒が大好きなのだ。

 しかし、登板日前日だけは別人だった。ある日の福岡遠征で、夫人が経営していたクラブで同席した。翌日が先発予定だったが、天気予報は台風接近のため大雨。それでも、東尾の目の前に置いてあるのは冷たいお茶の入ったコップだけ。周囲の「明日は中止だから…」との声には耳を傾けず、ひたすらお茶をすすりながら会話していた。

 「真のプロフェッショナル」の姿を見た思いだった。ちなみに、翌日は予報通り雨で中止。通算251勝を挙げるには、鋼のような精神力が必要だったわけだ。(敬称略)

 ■中川充四郎(なかがわ・じゅうしろう) 1951年3月25日、埼玉県生まれ。67歳。駒沢大卒業後、貿易商社勤務を経て、日本マクドナルド社に転職し都内4店舗の店長を務める。「文化放送ライオンズナイター」のリポーター募集に応募して採用され、82年から27シーズンに渡ってベンチリポーター、コメンテーターを務めた。現在はフリーのコメンテーター、ライター。

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