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【水沼貴史 オヤジのためのサッカー塾】札幌・チャナティップは自分を客観視できる「タイのメッシ」

 今季J1で札幌が上位をキープしている原動力のひとりが、タイ代表の中心選手でもあるMFチャナティップ(24)。7月14日、タイのクラブチーム(ムアントン)から札幌への完全移籍が決まりました。

 身長は公称160センチですが、もっと低いかもしれません。でも、実にいい選手です。チケット代を払って見る価値のあるオススメ選手でもあります。この選手のいいところは自分を客観的にみることができること。サッカー選手って、オレが、オレがの「王様」的な選手が多いんです。でも彼は「小柄」で「体力負けする」自分としっかり向き合うことができる。これはサッカーをする者にとって年齢に関係なく大切なことです。

 昨年7月、5季ぶりにJ1昇格を達成した札幌に「タイのメッシ」という触れ込みでレンタル移籍。ゴールこそわずか1に終わりましたが、J1残留にしっかり貢献しました。そのプレースタイルは、父親がアルゼンチンのマラドーナの大ファンで「息子を少しでも近づけたい」と思い、一緒に汗を流してきたとあって、細かいドリブルを軸に、自分でもゴールができるレフティー。身長のある味方の選手に隠れながら仕事をこなす「シャドー役」も札幌で完璧にハマりました。

 タイからチャナティップ見たさにサポーターや地元報道陣が続々来日。彼自身、誰からも愛される好青年だそうです。自分よりデカく、屈強な相手に立ち向かっていく姿のとりこになるサッカーファンは、これからどんどん増えるでしょう。(元J1横浜監督・水沼貴史)

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