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【西本忠成 トラとら虎】「先発要員ランクは8位」も… “背水の陣”藤浪に見えた一筋の光

 阪神の藤浪晋太郎投手(24)が、母校の大阪桐蔭高グラウンド(大阪府大東市)を拠点に自主トレを続けている。7年目の今季を「勝負の年」と位置づけ、JRA騎手・武豊がプロデュースする京都市内のジムにも通う。球団幹部は「背水の陣。今年に投手生命をかけるくらいの覚悟で取り組んでいる」と目を細める。

 ファンへの裏切りが3年続いた。2015年の14勝をピークに、7勝、3勝、5勝と下り坂。本来の投球フォームを見失い、若きエースは制球難で並みの投手に転落した。「もし今年もダメだと二度と立ち直れない危機感が本人にもある。キャンプでは4年前の姿に戻すことが先決」と球団OBは進言する。

 迷路をさまよっている間に、ライバルが次々と藤浪を抜き去った。昨年7勝の岩貞、小野、6勝の才木。知名度はいまも藤浪の方が高いが、勢いでは負ける。彼らを抜き返さないかぎり復活の道は遠のく。

 先発ローテ枠は6人。メッセンジャー、西、ガルシアで半分は決まり。残る3枠を先の3人や秋山、高橋遥、青柳らと争うことになる。「いまのところ藤浪の先発要員ランクは秋山に次ぐ8位。ここからはい上がるのは容易じゃない」と先のOBの評価は厳しい。

 ただ、一筋の光明が昨季の終盤戦に見えた。9月以降4戦3勝。特に同29日の中日戦では2年ぶりの完封勝利。これには根拠があった。「ここ数年は投球フォームに迷ってきたが、こういう感触やタイミングで投げていければ、というのが分かってきた。これをいかに維持するかです」と自信らしきものが芽生えてきた。

 2月の春季キャンプでは、もはや調整優先の立場ではなくなった。紅白戦や練習試合から結果を残し、完全復活を強くアピールしなければならない。(スポーツライター・西本忠成)

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