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【元巨人 クロマティが斬る】パより多いセの観客動員数…奇妙なことだ (1/2ページ)

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 私が巨人でプレーした1980年代と比べ、日本のプロ野球は進化したのか、あるいは後退したのかを検証してみたい。

 大いに進化したのは審判の技術だ。これには感心させられる。日頃からトレーニングし、アメリカのクリニックでも勉強している。以前に比べ、安定したジャッジができている。ユニホームもスマートだ。

 しかし、はっきり言って、試合のレベルは下がった。かつて日本の高校野球は、素晴らしい人材を次々とプロに送り出した。桑田真澄、水野雄仁、清原和博は卒業後すぐにプロで通用した。だが、もうそういう時代は終わったような気がする。ラグビー、サッカー、テニスなど他のスポーツへ人材が流れることが一因。メジャーリーグも同じ悩みを抱えている。アメリカでもサッカーの人気がうなぎ上りで野球を脅かしている。

 この2年でメジャーの観客動員は7900万人から6900万人に減った。明白な理由がある。試合開始時間が午後8時。これは遅すぎる。しかも試合時間が3時間半と長い。打者によって守備位置を頻繁に変えることで、ファンの喜ぶヒットの数が減った。ムダな分析が多すぎる。打者を厳しくえぐるビーンボールも減り、ある意味で迫力がなくなった。これらのうち多くは日本のプロ野球にも当てはまる。

 私にはいま、マニラから来たガールフレンドがいて、野球を教えているところだ。私がテレビで巨人戦を観戦しているとき、思わずテレビに向かって罵声を浴びせたのを見て、彼女はとても驚いていた。気が触れたと思ったようだ。だが、王貞治さんから「野球のマスター」と呼ばれた私の英才教育で、彼女の試合を見る目は日増しに肥えている。

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