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【勝者のワザ】ポール・ケーシー 「2つの準備」で飛ばすハイドローボール

★バルスパー選手権V

 昨年シーズンに続き、大会連覇を果たしたポール・ケーシーの持ち球はドローボールである。コンパクトでシャープなスイングから放たれるショットは、高弾道、中弾道で打ち分けられる。

 飛ばしを意識したときは、ハイドローボールを打ち出す。スイングで細工はしない。意図したショットになるように準備するだけでいい。準備とは、アドレスだ。高く打ち出すために、右足に体重を乗せ、スイング軸をやや右に傾けておく。これでアッパーブローのスイング軌道が決まる。

 ちなみに中弾道にするには、軸の傾きを少なくして、レベルブローになるように構えている。

 もうひとつの備えは、左腕の構えになる。上腕部の二頭筋(力こぶができる筋肉)が正面ではなく、自分から見て右斜め上を向くようにして、左ヒジを軽く曲げるようにしておく。

 この左上腕部の備えは、弾道に大きく関わってくる。上腕部を左胸に乗せるようにセットするとフェードボールが打ちやすくなり、ケーシーのように左胸の左側に添えるようにセットするとドローボールが打ちやすくなる。

 ケーシーのようなアドレスにすると、左上腕二頭筋が左胸をこするようにテークバックされる。これは、その後のアームローテーション、フェースターンが滑らかに、自然に行われることを約束してくれる。アッパーブローに打っていくためのアドレスとの組み合わせでハイドローの弾道が打ち出されることになる。

 左腕を左胸の上に乗せた場合は、アームローテーションやフェースターンが抑えられるのでフェードボールを打ち出しやすくなる。

 スライサーは、アドレスで両肘を内側に絞り込むのではなく(脇がしっかり締まって体の動きと、腕、クラブの動きを同調させやすいというメリットはあるが…)、左右の上腕部で胸を両側から軽く挟むようにした方がいい。

 腕を振りやすく、フェースターンもしやすくなるからボールをしっかりつかまえられるようになる。ドローボールを打ちたい人や、スライスに悩んでいる人は、ケーシーのアドレスを参考にしよう。

 ■ポール・ケーシー(Paul Casey) 1977年7月21日生まれ、英シェルテンハム出身。英国の大学からゴルフ奨学金で米アリゾナ州立大へ進みトップアマとして活躍。2000年にプロ転向。01年に欧州ツアーで初優勝を挙げて通算13勝。米ツアー初優勝は09年「シェル・ヒューストンオープン」。「バルスパー選手権」は2年連続優勝で、米通算3勝。雑誌『PLAYBOY』の発刊者一族のヒュー・ハフナーさんと11年に離婚。15年にTVリポーターのポリアナ・ウッドワードさんと再婚した。趣味は車。175センチ、80キロ。