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【神谷光男 スポーツ随想】最後にモノをいうのはカネの力!? 東京五輪「午前決勝」が多いワケ (1/2ページ)

 最後にモノをいうのは、やはりカネの力らしい。来年の東京五輪の陸上トラック・フィールドの全43種目のうち、9種目の決勝が午前開始で実施されるという。他に午前5時半スタートの男子50キロ競歩、6時の男女マラソン、男女20キロ競歩のロード種目も暑さを避け早朝に実施される。

 五輪や世界選手権では、午前中予選で夕方からの決勝が定番。世界の強豪が競う決勝を一杯飲みながらゆっくり見たいのはやまやまだが、時差によっては早朝などの見づらい時間帯になる。

 巨額の放映権料を払うのだから、昼夜逆転で北米のゴールデンタイムに人気種目を中継しよう、というのが米NBCだ。

 1988年のソウル五輪も米国で独占放送権を得たばかりのNBCの意向で、ベン・ジョンソンvsカール・ルイスの世紀の対決となった男子100メートル決勝が白昼に行われた。ロケットスタートで飛び出したジョンソンが、ルイスの猛烈な追い上げをかわし9秒79の驚異的な世界新で金メダルを獲得した(後に薬物違反で剥奪)。

 当時はまだスマホの動画中継など夢のまた夢で、サラリーマンや学生が落ち着いてテレビで見られる時間帯でもなかった。「なんでこんな時間に?」と、違和感たっぷりだったことを覚えている人も多いだろう。

 2008年北京五輪では競泳決勝が午前に行われた例があり、東京五輪でも競泳の午前決勝が既に決まっているという。

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