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【艇王・植木通彦 不死鳥伝説】2007年に痛恨のフライング… 返還金額は17億円超に (1/2ページ)

★引き波(4)

 ボートレースで最大のタブーはフライングだ。スタートラインを少しでも早いタイミングで通過してしまうとフライングとなり、その艇の売り上げは投票した客に返還される。SGの優勝戦ともなると、億単位の返還額となる。2007年に、不死鳥を大トラブルが襲った。

 07年のSGシリーズの幕開けとなる3月の東京・平和島のボートレースクラシックでは、良いモーターに恵まれ順調に準優勝戦を突破、優勝戦も1枠で出場と優勝に最も近いとみられていました。私は誰にも伝えていませんでしたが、心の中では最後のSGレースという決意で参加していました。

 結果は0・01秒のフライングで、多くのファンの皆様と開催関係者にご迷惑をおかけすることになりました。ピットに帰投後、直ちに競技本部へフライングの報告と謝罪に向かいました。

 その後、平和島レース場の出口付近には、たくさんのファンが集まり、私に対する励ましの言葉などを、扉の向こうから「おまえのせいではない!」などと口々に叫んでくれているのが聞こえました。私は正直言葉が出ず、ただ立って聞いているという感じでした。

 そして同郷の鳥飼眞選手、瓜生正義選手と一緒にレース場から羽田空港へと向かい、すし店に入ると、二人はものすごく気を使ってくれ、元気を出すように話してくれたことを記憶しています。本当に良い後輩でした。

 福岡に帰った翌日、やまと学校(現ボートレーサー養成所、福岡県柳川市)で、記念すべき100期生の卒業式が行われており、関係者が多数参加されていたので、SG優勝戦フライングの謝罪に行ったことをおぼえています。

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