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【江尻良文の快説・怪説】大リーグが観客減で窮地、原因は「極端な守備シフト」

 最近NHK・BSの米大リーグ中継を見ていると、スタンドの空席の多さにがく然とする。

 日本球界きっての大リーグウオッチャーも「観客動員が昨年ついに1試合平均3万人を切り、2万8830人となった。マンフッレッド・コミッショナーは深刻な危機感を抱いている」と指摘。「いまや何でもデータ頼みで、打者によって極端な守備シフトを敷き、その通りの結果になるから、意外性がなくファンの失望感は増すばかり」と解説する。

 かつて日本では本塁打王の巨人・王貞治に対し、他球団が極端な右寄りシフトを敢行。三遊間に内野手は1人しかいなかった。左方向に流し打ちをすれば100%ヒットになりそうなものだが、ある日、王氏に直接疑問をぶつけると、「いいかい、江尻君! オレは毎シーズン『50本塁打を打つ』という目標を持って野球をやっているんだよ。無人の三遊間、レフト方向にヒットを打ってどうするんだ。相手を喜ばせるだけだろう。第一、本塁打ならシフトなんか全く関係ないだろう」と言い切った。

 反論の余地なし。野球は能率重視だけではおもしろくないという証明だ。(江尻良文)

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