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【神谷光男 スポーツ随想】平泳ぎ・渡部香生子は「派遣標準記録」に届かず代表落ち… “自己規制”で自ら首を絞める日本水連 (1/2ページ)

 白血病で闘病中の池江璃花子(18)が5月末に一時帰宅し、兄や姉と3人で収まった写真を公式ホームページで公開した。専属コーチによると病室では自転車トレーニング器具で運動も開始するなど、明るい材料が出そろった。こうなると懸念されるのは東京五輪の目玉として、何とか1日でも早く前景気をあおるイベントに引っ張り出そうというムードだ。

 陸上と並ぶメイン競技の水泳はスター不在。先日、世界選手権(7月、韓国)の代表追加選考会となったジャパン・オープンでは、派遣標準記録を突破し自力で代表権を勝ち取ったのは女子100メートル平泳ぎの青木玲緒樹、女子800メートルリレーの青木智美の2人だけ。

 最も注目された女子200メートル平泳ぎの2015年世界選手権覇者、渡部香生子は2分23秒65で優勝したものの、派遣標準記録にわずか0秒32届かず代表落ちした。

 1936年ベルリンの前畑秀子、92年バルセロナの14歳岩崎恭子、そしてリオの金藤理絵と五輪で3人が頂点に立ち、日本人の心に深く刻まれた“お家芸”ともいえる種目だが、個人内定者ゼロという異常事態だ。

 日本水連の派遣標準記録はハイレベルで国際水連の標準記録より厳しく国際大会の準決勝進出を目安に設定されている。それはわかるにしても渡部は十分実績のある選手。日本の“お家芸”を大事にするなら、もう少し柔軟な考えがあってもよかったのではないか。

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