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巨人“海老で鯛を釣る” 古川侑利獲得の舞台裏

 入団6年目で通算1安打の野手を交換要員に、同じ6年目で30試合の先発経験を持つ右腕を獲得。巨人が“海老で鯛を釣る”トレードに成功した裏とは?

 楽天から巨人に移籍した古川侑利投手(23)が8日、東京・大手町の球団事務所で入団会見。「一番の武器は強い真っすぐ。(先発)ローテの一角を奪う強い気持ちで頑張りたい」と抱負を語った。150キロ超の速球を投げ込む本格派で、通算39試合に登板して5勝。先月5日の巨人戦でも、6回途中1失点と好投している。

 首位を走る巨人が、5年ぶりの優勝を盤石とするために仕掛けたトレードではない。フロント関係者は「(先月28日の)日本ハムとの2対2のトレードで今年の補強は終わるつもりだったが、向こうから急に話が来た」と経緯を明かす。

 楽天が交換トレードで獲得したのは、古川と同い年で同期入団の和田恋外野手(23)。昨季ようやく1軍デビューも5試合で1安打、今季はまだ1軍出場はない。昨年のイースタン・リーグで本塁打、打点の2冠も、守備や走塁で稼げるタイプではなく、守備位置は外国人と重なりやすい一塁と左翼が中心。今季推定年俸は古川の半額の800万円。球団内では「このままウチにいても、1軍だと代打くらいしか使い道がない」という評価だけに、こんなおいしい話に乗らない手はない。

 不釣り合いにも映るトレードの真意を、楽天側の関係者は「スカウトからの報告で、今秋ドラフトは野手が不作ということだから」と明かす。新人より、和田の方がプロの世界で活躍が見込めるという見立てだ。

 古川の投球を、先月じかに見た原監督は「活きがいい。彼の長所は十分に分かっている」と歓迎する。先発6枚目にせよ、ロングリリーバーにせよ、覇権奪回への貴重なピースになりそうだ。(笹森倫)

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