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【江尻良文の快説・怪説】球団側が異例のトレードラッシュ 「現役ドラフト制度」潰しに選手会どうする?

 11日、都内ホテルで開催の労組・日本プロ野球選手会(炭谷銀仁朗会長=巨人)臨時総会。メーンテーマは、出場機会に恵まれない選手の他球団移籍を目的とする「現役選手ドラフト」制度問題。一方、対する球団側は異例の緊急駆け込みトレードラッシュとなっている。選手会がどう反応するかが注目だ。

 というのも、6月末から7月初めにかけての4件もの交換トレードは前代未聞で、「現役ドラフト制度」潰しの思惑が見え隠れするからだ。

 (1)巨人・吉川、宇佐見対日本ハム・鍵谷、藤岡。(2)中日・松井雅、松井佑対オリックス・松葉、武田(3)楽天・三好対広島・下水流(4)阪神・石崎、ロッテ・高野

 改めて見ると12球団中8球団が緊急交換トレードを敢行しているのだ。選手会に対し、現役ドラフト制度など作らなくても他球団でプレーできるチャンスを与えているというデモストレーションになったのは事実だろう。これまでの選手会と日本野球機構(NPB)側の窓口の選手関係委員会の事務折衝で、選手会側はこの日の臨時総会を前にして「臨時総会で話し合うので、12球団の統一した意見を聞かせてほしい」と要求している。

 ただ、1日の12球団実行委員会でも「選手会からの要望なので、話し合ったが、12球団統一した案はまとまらなかった」というのが現実だ。その一方で、8球団が交換トレードを敢行している。

 「なんとか今オフから現役選手ドラフト制度を導入したい」という選手会側からすれば、全く意表を突かれたリアクションだろう。球団側の現役選手ドラフト制度潰し、少なくとも早期導入に対する延期の思惑が見え隠れするからだ。

 果たして、臨時総会でこの異例の交換トレードラッシュに対して、どんな対応を示すのか。「移籍の活性化」というのは、選手会の基本的スタンスだけに、全面的な拒否反応を示すわけにはいかないという側面もある。(江尻良文)

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