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“ピアノ王子”友風が5連勝、好調支える“伴奏者”は…

 ■大相撲名古屋場所 5日目(11日)ドルフィンズアリーナ

 突き押しの西前頭7枚目友風(24)=尾車=が妙義龍相手に押し込まれながら残し、右の差し手から起こし、左からの小手投げ。初日から5連勝だ。

 「慣れない勝ち方だった。いいときは何をやってもうまくいく」

 人呼んで“ピアノ王子”。エステティシャンの母親の影響で1歳のころからピアノに親しんだ。中学では文化祭の合唱コンクールの伴奏を務めた。100キロの巨体に似合わぬ華麗な指の動き。聴衆はそのギャップに驚いたという。

 中学から柔道も始めたが、柔道の顧問が相撲経験者だったことで相撲を勧められ関東大会で団体優勝。しかし、ピアニストの夢も捨てがたく、音大の進学を目指し1日3~4時間もレッスンを欠かさなかったという。

 部屋では日体大の先輩でプロ入りを薦めてくれた嘉風の付け人を務めた。嘉風は今場所、右膝の故障で休場しているが往復の車で20分ほど電話でアドバイスをもらっている。

 「恋人みたいに連絡している」と新聞に載ると、この日は「どうも、恋人です」と嘉風から電話があったとか。「いまのオレにとってはお前がすべて。オレの分までとはいわないが、お前が元気に取っているだけでうれしいんだ。本来の力を出せれば今日も勝てる」

 そんな嘉風の話は「メンタルトレじゃないけど、一言一言しみてくる」と友風。バックにピアノ伴奏曲でもつけたいような絆だ。