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【田代学 ダッグアウトの裏側】米大リーグ、トレード期限変更も…ナ・リーグ混戦で活性化せず

 米大リーグは例年と違うトレード期限を迎えた。今年からルールが変更され、米東部時間7月31日午後4時(日本時間8月1日午前5時)が、文字通りの「期限」となったのだ。

 昨年までも期限は7月末だったが、8月に入ってもトレードは行われてきた。「期限を過ぎているのに、なぜトレードができるの?」と首をかしげた方も多いだろう。違いはウエーバー(保有権の放棄)の有無。7月中は必要ないのだが、8月にトレードをする場合はウエーバーが条件で、獲得の意思を示す球団がいないことを確認する必要があった。

 この8月に入ってからのトレードが今年からできなくなった。目的は7月中のトレード活性化だったが、狙い通りの展開にはなっていない。

 停滞の要因は混戦。ナ・リーグのワイルドカードは3・5ゲーム差内で7球団が争っている。ポストシーズンを狙うかどうかの立ち位置の微妙な球団が多いために交渉が進まないのだ。

 28日(同29日)、メッツがブルージェイズの先発右腕マーカス・ストローマン投手(28)をトレードで獲得というニュースが報じられた。今季6勝11敗ながら、防御率2・96でオールスターにも出場。2017年の第4回WBCで米国の初優勝に貢献し、MVPに輝いている。

 メ軍は50勝55敗のナ・リーグ東地区4位、ワイルドカード争いで6ゲーム差。しかし、まだあきらめてはいなかったようだ。メ軍の予想外の動きもトレード市場の混迷に拍車をかけている。

 ■田代学(たしろ・まなぶ) サンケイスポーツ編集局次長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

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