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【水沼貴史 オヤジのためのサッカー塾】天才・小野伸二の受け手本位“優しいパス” J2琉球に電撃移籍

 Jリーグの今夏の移籍で元日本代表MF小野伸二(39)のニュースには驚きました。J1札幌からJ2琉球に完全移籍。北の大地から一気に南国へ飛びます。

 彼には「天才」という言葉がぴったりです。静岡・清水商時代に初めて見たときの驚きといったらなかったです。こんな高校生がいるの? と思いました。とんでもないリフティングをいとも簡単にやっちゃうんですから。今でもはっきり目に焼き付いていますよ。

 そんな彼の真骨頂は、なんといっても“シルキータッチ”のパス。絹のようなと表現したくなる柔らかさ、滑らかさで、受け手に優しい。サッカーには「とれるものなら、とってみろ!」的な強いパス、受け手を走らせるようなパスもありますが、彼のパスは思わず「ありがとう!」と言いたくなるほど、とりやすいのです。パスのタイミングや出し方は“教科書”そのものといっていいと思います。

 パスの強弱のつけかたも、自分ではなくチームメート本位。受ける側は、気持ちの入ったパスというものはわかるものなんですよ。

 これまでケガに苦しめられてきた小野ですが、技術は年齢を重ねても決してさびることはありません。琉球のサポーターはきっと小野伸二のパスにほれ込むはず。それは保証します。

 ■水沼貴史(みずぬま・たかし) サッカー解説者。1960年5月28日、埼玉県生まれ。FWとして日産の黄金時代を築く。日本代表として32試合に出場、7得点。95年横浜マリノスの前期優勝後に現役引退。2006年には横浜Fマリノスのコーチ、同監督も務めた。

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