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貴景勝「初心」取り戻した1カ月間 大関復帰へ白星スタート!

★大相撲秋場所初日

 貴景勝が埼玉栄高の3年先輩の大栄翔を相手に、思い切って当たった。たった2場所で大関から陥落。心配された右膝の不安を感じさせず、激しい押し合いを制し、最後は突き落しで幸先よいスタートを切った。

 「予想していたより、ずっといい相撲。不安がないわけではないが、押し相撲は勝てばどんどん調子が出るからね」と、解説の北の富士さん(元横綱)もうなずく相撲内容だった。

 場所前、同じ部屋の十両貴ノ富士が付け人に暴行したことが判明。新十両の昨年春場所中にも支度部屋で付け人を殴った前歴があり、これで2度目。イエロー2枚でサッカーなら退場処分。厳罰は免れそうにない。

 ともに貴乃花元親方(元横綱)の弟子だけに、貴景勝としても心中穏やかではないだろうが、「自分はやるべきことをやるだけ。自分には全く影響ない」。

 目指すは10勝以上の大関返り咲き。昭和44年名古屋場所から導入されたこの特例で返り咲いたのは、チャレンジした20人中、三重ノ海、貴ノ浪、武双山、栃東(2回)、栃ノ心の5人だけだ。

 名古屋場所を全休し在位2場所で大関から陥落したあと、夏巡業には参加せず母校の埼玉栄高で約1カ月間、リハビリや稽古に励んできた。

 高校生とともに汗を流したことで、陥落の悔しさも薄らいだ。「初心に帰れた。『お相撲さんになりたい』という純粋な気持ちを取り戻せた」と、はやることなく10勝へのスタートラインに立った。締め込みも関脇時代に使っていた紫色に戻した。「以前の自分を取り戻し、大関をつかむ気持ちで変えた」と新鮮な気持ちで再昇格を狙う。