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阪神・メッセンジャー“号泣”引退会見の舞台裏 若虎を育てた“ボヤキ節” 藤浪に送った最後のメッセージは… (2/2ページ)

 6度の開幕投手を務めるなど実績は折り紙付き。マウンドでの貢献はもちろんだが、陰でも大きな力になっていた。後輩たちを気遣いながらアドバイスを送り、その“金言”に救われた選手も多い。

 メッセのアドバイスの方法は間接的なツイート(つぶやき)方式だった。前出関係者は「ランディは、面と向かってあれやこれや指導するタイプじゃなかった。自分が若手だったころの経験談を明かしながら、それとなく促すのがうまかったね。英語が伝わるスタッフには『彼は走り込みが足りないよ』『もっとこういう練習をすればいいのに…』と若手に伝わるようにボヤくことが多かった」という。

 2年前、2軍本拠地の鳴尾浜球場で不振のためファーム落ちしていた藤浪晋太郎投手(25)と久々に会った際には、マスコミを通して「コーチの助言をよく聞くこと。1軍に戻らないといけない選手だ」と励ました。

 「彼の多彩な助言は間違いなく、若手の一助になったよ。悪態をついたりヤンチャな一面もあったけど、何だかんだ言って練習は地道にちゃんとやり続けていたから。そこは周りも認めている」

 今オフには、1981年生まれの同い年で同時期に活躍した鳥谷敬内野手(38)の阪神退団も決まっている。「チームを牽引した投打2人が一気に抜ける。来季、若手はおのおのが相当追い込まないと、厳しいシーズンになると思う」と危機感を募らせる。

 藤浪は今季、プロ7年目にして初めて勝ち星なしでのフィニッシュが濃厚。アドバイスもむなしく、まだ復活のきっかけをつかめていない。

 メッセはこの日の会見で改めて藤浪に対し、「彼だけではないが…、いろんな人に頼るというか、アドバイスを聞いて、それを受け入れることは非常に大事なことだと思う」と2年前と同じ言葉を送った。藤浪はまだ自分の殻を破れていないというのだ。

 その上で「限界をつくらないこと。時には後退することも大事。失敗から学ぶこともあるし、それを経ながら上達していくもの。周りに頼れるところはしっかり頼って、あとは一生懸命努力し続けることが大事だと言いたい」。

 文字通り“メッセンジャーの最後のメッセージ”。悩める虎のエースの胸に今度こそ届くだろうか。

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