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「稀勢部屋」の誕生を阻む東京五輪 地価高騰、建設業の人手不足も…おかみさんも必要?

 元横綱稀勢の里の荒磯親方(33)が9月29日に両国国技館で引退相撲を開催。断髪式では横綱白鵬(34)、元横綱3代目若乃花の花田虎上氏(48)、前DeNA監督の中畑清氏(65)ら約300人が髷にハサミを入れ、何度も涙を拭った。

 その後、新しいヘアスタイルを披露。「力士を卒業して、また第一歩が始まる。(頭は)さっぱりして軽い感じはします」と照れくさそうに話した。

 初場所中に引退し、現在は田子ノ浦部屋の部屋付親方として弟弟子の大関高安(29)らを指導している。今後はいつ独立し、荒磯部屋を設立するかが注目されるが、思わぬ障害が立ちふさがっている。

 父の萩原貞彦氏(73)は「独立はするでしょう。でも来年が東京五輪で時期が悪いんですよ。土地は高いし、職人はいないし。いい物件はあるんですけど、相場が高いんですよ。だから再来年(2021年)ぐらいになるでしょうね」と裏事情を明かした。

 東京五輪を前に都心の地価が高騰し、建設ラッシュで人手不足も深刻化。また、独立となると、部屋を支えてくれるおかみさんがいないと何かと不自由だ。

 “嫁獲り”について貞彦さんは「無理でしょうね。自分のことで精いっぱいのようだから。まぁ、僕も39歳で結婚しましたから」と、こちらも難航しているようだ。

 通例では、断髪し整髪を終えると、夫人にネクタイを直してもらうものだが、この日は親交のある小野川親方(元幕内北太樹)が務める異例の展開となった。

 先代鳴戸親方(元横綱隆の里)から厳しい指導を受けた荒磯親方は「僕も横綱の下で育った。そういう経験は何人もできるものではない。精神的に厳しく教えていくことも務め。僕が育ったように育てたい」と抱負を述べ、たたき上げの横綱育成に意欲をみせた。(塚沢健太郎)

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