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ラグビー日本代表支える陰の力 通訳・佐藤秀典さん 「バンドのボーカル」の顔も 選手とコーチ陣の意思疎通、記者会見などサポート

 ラグビー日本代表は13日、スコットランドとの大一番を迎える。これまでの日本の快進撃を探ると、裏方たちの奮闘なくして語れない。選手とともに奔走する通訳に心身ともに支える妻。彼ら彼女らを含めてこそのワンチーム。これぞ日本流“全員ラグビー”だ。(内藤怜央)

 外国出身の選手が15人と過去最多の日本代表で、多国籍チームの潤滑油として機能しているのが、通訳を務める佐藤秀典さん(38)。選手とコーチ陣の意思疎通から記者会見まで、チームをサポートする重要な存在だ。

 実は佐藤さんには、デスメタルバンド「INFERNAL REVULSION」のボーカルとして国内外で音楽活動を行っている一面もある。10日に都内で報道陣の取材に応じたフッカー、堀江翔太(33)=パナソニック=は「秀さんがおらんかったらチームは回らない。1人の人間としてもアーティストとしても尊敬してます」と語った。これに応じて、佐藤さんも「(来年の)1月にライブが始まる。翔太とステージで歌いたい」と笑いを誘った。

 チーム最年長で4大会連続W杯出場のニュージーランド出身LO、トンプソン・ルーク(38)=近鉄=は、日本語が流暢(りゅうちょう)だが、念のため佐藤さんも同席。佐藤さんについて質問されると「(チームメートは)いろいろなバックグラウンドを持っていたり、日本語力もさまざま。でもパズルの1ピースとしてやるべきことをやっている。その中で選手とコーチのコミュニケーションをクリアにしてくれるので非常に重要な役割だ」と答えた。

 トンプソンはこの質問に英語で答え、それを佐藤さんが通訳。自身を褒める言葉を通訳することになった佐藤さんは気恥ずかしそうにしつつ、冷静な通訳に徹していた。

 会見後、トンプソンは「秀さんありがとう!」と笑顔を見せ、佐藤さんの両肩に手を置きねぎらっていた。選手、コーチだけでなくスタッフも一丸となっている日本代表の実像が垣間見えた瞬間だった。

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