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【編集局から】「2度と俺の前に顔を出すな!」言い間違いで監督を激怒させた新人記者時代

 今年のプロ野球ドラフト会議が17日に行われましたが、私は毎年この時期になると、1994年のドラフト会議の日を思い出します。

 プロ入り拒否を表明し某大学の推薦入学試験に合格済みだった別府大付高・城島健司捕手を、ダイエー(現ソフトバンク)が強行指名。現行制度では事前に「プロ志望届」を日本高野連に提出していない選手はドラフト指名を受けることができないので、ありえないことですが、当時ダイエーの球団専務だったのが“球界の寝業師”の異名を取る根本陸夫氏(故人)で、城島サイドとの密約も噂されました。

 指名直後、駆け出し記者だった私は、城島選手が合格していた大学の野球部監督の自宅に急行しました。上司から「いいか、監督とダイエーは“ぐる”かもしれない。それを頭に入れておけ」とアドバイスを受けて…。

 ところが、深夜自宅に戻ってきた監督に対し、私はド直球(?)にも「今回の件は、監督が“ミキサー”だという人もいますが…」と質問。「ミキサー?! なんだそりゃ? “引っかき回し役”だと言いたいのか!?」とキレられました。そこで一緒にいた同業他社の記者から「それを言うなら、“フィクサー”でしょ?」とツッコミが入り、「そ、それです」と認め、当然ながら「2度と俺の前に顔を出すな!」と怒鳴られたのでした。確たる証拠もなく噂をそのまま口にして、申し訳なかったと思っています。上司も「頭に入れておけ」と言っただけですから…。(運動部・宮脇広久)