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【江尻良文の快説・怪説】19年ぶり5度目「沢村賞該当者なし」 舞台裏に深刻な日本プロ野球界の現実 (1/2ページ)

  奇しくも2000年のONシリーズイヤー以来19年ぶりのジャイアンツ対ホークスの日本シリーズの最中。両リーグの先発完投型の本格派投手を対象にする沢村栄治賞も19年ぶりの「該当者なし」の珍事。その裏に日本プロ野球界が抱える根本的な問題点がある。

 21日に都内ホテルで行われた沢村賞選考委員会後の記者会見。壇上に堀内恒夫委員長を中央に、北別府学、村田兆治、平松政次、山田久志委員が顔を揃えた。

 「今年は非常にもめました。ケンケンがくがく、それぞれ委員に候補者を出してもらい、時間をかけて検討しましたが、該当者なしに決まりました」

 こう結論を語った堀内選考委員長は、候補者名にも言及した「山口君(巨人)と有原君(日本ハム)」「完投が6個もある大瀬良君。あとは今永、千賀君ももちろん名前が出ていた」

 が「該当者なし」の最終結論を出したのは、「レベルを下げてしまうと、偉大な沢村さんの名前を汚すことになるからだ」と明言した。1947年に沢村賞が制定されて以来、1971年、80年、84年、2000年と「該当者なし」の年がある。

 先発完投型投手最大の目標である沢村賞の名誉を守るためには、最低限のレベルは必要で「該当者なし」という選択肢は欠かせない。それ以上に問題の核心を突いた堀内委員長発言は、メジャー流を丸呑みにしている日本プロ野球界の現実だ。

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