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ラグビーW杯“余熱”が大学ラグビーに波及! 「4強集結」関東対抗戦にファン長蛇、トップリーグも開幕戦完売

 ラグビーW杯の“余熱”は国内試合にも及んでいる。10日に東京・秩父宮ラグビー場で行われた関東大学ラグビー対抗戦は早、慶、明、帝京の4強の対戦とあって、2万94人の大観衆が詰めかけた。慶大対明大は明大がFW、バックス一体となった攻撃で40-3で快勝。続く早大対帝京大は後半のロスタイムに早大がSH斎藤のトライで劇的な逆転勝ち。9年ぶりに帝京大を破り、明大とともに5戦全勝となった。観客はW杯以来の熱戦に拍手と歓声を上げつづけた。

 第1試合が始まる2時間以上前の午前9時過ぎには、もう最寄りの地下鉄駅から秩父宮ラグビー場に続く道は人であふれた。いつもの大学ラグビーとちょっと違うのは、中年の婦人など女性客が目立つことだ。「生で見るのは初めて」という人も多い。明らかにW杯でラグビーの魅力にとりつかれた新しいファンだ。

 次期日本代表を担う若武者も躍動した。今回W杯代表からは外れたが、代表キャップ3のSO山沢拓也(パナソニック)の弟、明大SO・山沢京平はダイナミックなランとキックでチームを引っ張り「兄に負けない将来の代表を狙える逸材」(明大・伊藤コーチ)の声も聞かれた。

 W杯の影響は明大にも表れたようで、田中澄憲監督は「戦略的なことは話さなかったが、ラグビー精神の素晴らしさを説いた」といい、武井日向主将は「(W杯から)ディフェンスの大切さを知らされた。その点で慶大をノートライに抑えたのはよかった」と、40点を挙げた攻撃より堅守を強調した。

 第2試合でも、日本代表キャップ3のウイング尾崎晟也(サントリー)の弟、帝京ウイング・尾崎泰雅が3トライの活躍。こちらも兄弟で次期日本代表を目指す。

 試合は帝京が試合終了5分前まで32-24と8点差をつけていたが、早大が猛反撃。後半35分に早大・相良監督の息子、フランカーの相良がトライ。さらにロスタイムになっても攻め続け、終了直前にSH斎藤主将が密集の上を飛び越え逆転トライ。劇的な勝利を勝ち取った。斎藤主将は学生ながら日本代表の候補までいった選手。W杯から「信じ続けること、信じるためには並々ならぬ努力が必要だということを学んだ」という。最後は急がずミスなく継続できると信じて攻めた結果の逆転劇だった。

 大学の試合はもちろんW杯に比べたらレベルが落ちるが、必死さ、熱さは同じ。ラグビー熱は高まる一方で、来年1月12日のトップリーグ・サントリー対東芝の開幕戦のチケットはすでに完売したという。(スポーツジャーナリスト・柏英樹)

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