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【福島良一 メジャーの旅】あの手この手を使って… “サイン盗み”にも歴史あり コミッショナーは徹底追及明言

 いま、米球界で大問題となっているアストロズの“サイン盗み”疑惑だが、実は昔から「ゲームの一部」として頻繁に行われてきた。

 最も有名なのは1951年の名門ジャイアンツ。8月11日時点で宿敵ドジャースに13・5ゲーム差をつけられていたが追い付き、プレーオフ最終戦でボビー・トムソンが劇的な逆転サヨナラ3ラン。「世界中が耳にしたホームラン」として語り継がれた。

 ところが、それから半世紀後、当時の球団職員の告白からサイン盗みが判明。本拠地球場の中堅後方にあるクラブハウスから双眼鏡で捕手のサインを盗み、バッターに伝達。その事実を選手たちも認め、どんなに人々は驚愕したことか。

 最近では2017年にレッドソックスが腕時計型端末を使って情報を受信し、数人の選手たちに捕手のサインを伝達。それを告発したヤンキースも、ダッグアウトにある電話で不適切な利用があったと判明。両球団とも罰金処分が科された。

 同年、因縁のジャイアンツ対ドジャース戦ではジ軍の投手がサイン盗みの報復球を投げ、両軍ベンチ総出の事態に。アスレチックス対エンゼルス戦では二塁走者のサイン盗み騒動で一触即発の状態となり、ア軍の選手1人が退場となった。

 そして、17年にワールドシリーズ初優勝したアストロズの疑惑が浮上。この年ア軍は全30球団で断トツのチーム打率・282をマーク。ド軍との頂上決戦も、ダルビッシュ有投手(現カブス)から序盤に大量点を奪い打撃好調だった。

 さらに今年球団新記録の107勝を挙げたア軍は再び1位の打率・274をマーク。また、メジャーで最も多い四球に対し、最も少ない三振数だった。

 ロブ・マンフレッド・コミッショナーは17年だけでなく18、19年も調査対象にすることを明言。3年連続100勝以上の偉業に大きな汚点を残してしまうのだろうか。(大リーグ評論家・福島良一)

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