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明大ラグビー「最強時代」突入の予感 全勝で4年ぶり対抗戦優勝

 明大ラグビーが最強時代に近づいてきた。関東大学対抗戦の優勝をかけた早大との全勝対決が1日、東京・青山の秩父宮ラグビー場で行われた。前半こそ接戦だったが、後半はフィジカル面に勝る明大が徐々に圧倒。トライを重ねて36-7で勝ち、7戦全勝で4年ぶりの優勝を決めた。

 W杯で爆発したラグビー人気に加え、両校が25年ぶりに全勝対決という伝統の一戦に、秩父宮は人、人、人。試合開始1時間前にはもう両ゴールポスト裏まで観客で埋まり、満員の2万2947人が詰めかけた。かつて国立競技場に6万人を集めた人気カード。9連覇の帝京大時代が長く続き歯ぎしりしていた両校のファンが、一気に押し掛けたといったところか。

 しかし試合が緊迫したのは前半だけで、後半は明大の“肉弾ショー”。スクラムで圧倒するだけでなく、個々の間断ない突進が早大にボディーブローのようなダメージを与えた。昔から馬力はあるが雑な面があり、強さともろさが同居するといわれてきた明大だが、この日は攻守とも粘り強く、早大の得点を前半の1トライだけに抑えた。

 スケールこそ違うが、フィジカルは世界一でも雑な面があった南アフリカが、粘り強い丁寧なラグビーを心がけてW杯で優勝したのと似ている。

 早大も持ち味の速い展開力で食い下がったが、明大の堅守を崩せず。斎藤主将は「一つ一つのプレーの精度が明治は勝っていた」とライバルの充実ぶりを素直に認めた。正月の大学選手権で雪辱するには、かなりの努力が必要だと受け止める。

 明大を就任3年目でここまでに仕上げた田中澄憲監督は、トップリーグの強豪サントリーで鍛えられた人。「とにかく選手たちが自発的に考えプレーすること、一つ一つの練習に集中すること」などを根気よく教え、攻守にバランスのとれた最強軍団をつくりあげた。(スポーツジャーナリスト・柏英樹)

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