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【田代学 ダッグアウトの裏側】球宴の価値をさらに下げる「オールMLBチーム」 二番煎じの印象は否めない…

 米大リーグ機構が初めて試みた「オールMLBチーム」のファン投票は、米東部時間3日午後5時(日本時間4日午前7時)で締め切られた。

 レギュラーシーズンの成績が対象で、ア、ナ両リーグの区別なくファースト(第1)チーム、セカンド(第2)チームを選出する。捕手、内野手、指名打者が各1人で、外野手3、先発投手5、救援投手2。野手60人、投手30人の候補リストの中に日本選手の名前は入らなかった。投票の割合は、ファンと専門家で50%ずつ。日本からもネットで投票できた。

 大リーグには日本のような「ベストナイン」はない。「オールMLBチーム」はオフの新たな恒例行事にしようと企画されたのだろうが、二番煎じの印象は否めない。たとえばプロバスケットボールのNBAでは1946-47年シーズンから「オールNBAチーム」を表彰。88-89年シーズンからはサード(第3)チームまで選んでいる。

 大リーグは33年、他のプロリーグに先駆けてオールスターゲームを開催した伝統がある。「ミッドサマー・クラシック(真夏の祭典)」として長く親しまれてきたが、近年は人気が低迷。「オールMLBチーム」が発案された背景には、球宴の名誉や権威の失墜がある。投票を募る記事の中にも「オールスターは前半戦だけの成績、オールMLBチームはシーズンを通じての成績で選ばれる」という表現があった。オールスターの価値はさらに下がるだろう。

 結果はウインターミーティングが開催されるサンディエゴで、10日(日本時間11日)に発表される。筆者の投票内容は表の通り。

 ■田代 学(たしろ・まなぶ) サンケイスポーツ編集局次長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

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