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渋野日向子“県民栄誉賞”授与されない裏事情 「ポテンシャルを保てるように」岡山県知事も配慮か

 今夏の全英女子オープンを制覇した渋野日向子(21)が6日、地元の岡山東警察署など4カ所に「凱旋」した。

 一日署長の委嘱式では同署長に「しぶこ・ひなこ」と読み間違われ、近くのバスターミナルでの街頭啓発活動には約200人が殺到、予定より早く引き上げるなど、ハプニングに見舞われた。

 パトカーに乗った感想を聞かれると「中は普通の車だったんですけど、ちょっと捕まった気分だった」と、しぶこ節さく裂。その後、岡山市役所と県庁を分刻みで回り「岡山市人見絹枝スポーツ顕彰」「岡山県スポーツ特別顕彰」をそれぞれ授与された。

 いずれもスポーツ部門では最上級の賞なのだが、やはり気になるのは20歳で偉業を達成したことの評価が低くないかという点。岡山県には「県民栄誉賞」があり、2010年に男子フィギュアの高橋大輔が第1号。なでしこジャパンの福元美穂、宮間あやは2度も授与されている。

 地元のRSK山陽放送所属で郷土愛にあふれ、渋野がもたらした岡山のイメージアップは、過去の受賞者の比ではないはず。これに岡山県の伊原木隆太知事(53)は「(渋野の)ポテンシャルを保てるように」とあえての配慮があったという。

 今回の賞は全英優勝直後に決めたといい「メジャー制覇は樋口久子さん以来、42年ぶりでしょ。こちらとしてもできるだけ盛り上げて、一番いい賞をあげてもよかった」とうなずく。一方で現在、21歳の彼女はまだまだ伸び盛りと判断。「これから息長く活躍する選手ですからね。ここでドンと賞を渡したことでかえって重たくなり(プレッシャーがかかれば)申し訳ない」と説明した。

 ともすればこの手の賞は、政治利用されるパターンも散見されるが「大人の都合で(いい賞を授与して)若手を潰したという話もある。できるだけ、そんなことはしたくないですから」と裏事情を明かした。

 “しぶこフィーバー”が続くなか、短いオフの過ごし方を聞かれ「家のベッドで寝て、ポケモンのゲームをクリアしたい」とあくまで自然体の渋野には、まだまだ成し遂げなければならない「野望」がある。(山戸英州)

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