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伊調馨“セコンド初陣”の評価は… 愛弟子・森川が「全日本選手権」制覇 東京五輪にどう関わるのか

 東京五輪代表選考を兼ねたレスリングの全日本選手権(東京・駒沢体育館)で22日、五輪4連覇の伊調馨(35)=ALSOK=がセコンドについた、女子68キロ級フリースタイルの森川美和(20)=日体大=が初優勝。決勝では、至学館大・栄和人監督(59)との因縁のセコンド対決も制した。

 憧れの“師匠”の前で勝利。森川は「朝練などもずっと見て下さり、スパーリングも一緒にやってくれた」と頭を下げた。伊調が初めて五輪金メダルを獲得した2004年は、まだ物心もついていなかった。北京、ロンドン、リオでの活躍は「テレビでずっと見ていた」といい、「高校1年生のときは全日本合宿でスパーリングでボコボコにされましたけど…」と振り返る。

 準決勝でリオ五輪金メダリストの土性(どしょう)沙羅(25)=東新住建、決勝では松雪成葉(20)=至学館大=と、栄門下の強敵を立て続けに撃破。来年2月1日のプレーオフで、土性と東京五輪代表の座を争う。世界を知る土性との一戦は厳しい戦いが予想されるが、森川は「馨さんと練習しているときが、一番自分が強くなっているかなと思う。自分の流れに持っていき、勝って東京五輪に行きたい」と力を込めた。

 今大会を選手として欠場。東京五輪への道が完全に絶たれた伊調が、練習拠点を置く日体大の選手のセコンドについたことは、驚きをもって受け止められた。その中で、指導者として早くも「結果」を残した形だ。伊調が所属するALSOKの大橋正教監督(55)は、教え子のセコンドぶりに合格点。「普段(後輩たちの)練習を見ているので、的確な助言をしての結果だと思う。練習以上のものができていた。練習から(助言が)身についているのだと思う」とたたえた。

 となれば、ますます気になるのが進退問題だ。現役続行か、それとも指導者転身か。大橋監督は本人に一任して静観の姿勢。伊調もこの日は「会社にお願いします。すみません…」と明言を避けた。4個の金メダルで国民栄誉賞を受賞した五輪の申し子は、東京五輪にどんな形で関わることになるのか。(山戸英州)

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