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【福島良一 メジャーの旅】2010年代のMVPはエンゼルス・トラウト データも裏付ける球界最高のアスリート

 2010年代の終わり、エンゼルスのマイク・トラウト外野手に新たな勲章。このほど、米国の権威あるザ・スポーティング・ニューズ紙選出による「MLBアスリート・オブ・ザ・ディケード」を受賞した。

 これは第2次世界大戦後、1946-55年までを対象にして同紙が始めた10年間のMVP。栄えある最初の受賞者はナ・リーグ首位打者に7度も輝くカージナルスの大スター、「ザ・マン」の愛称で知られるスタン・ミュージアルだった。

 その後、50年代は改めて選出され、最後の4割打者テッド・ウィリアムズ(元レッドソックス)が受賞。60年代は史上最高の万能選手といわれるウィリー・メイズ(元ジャイアンツ)と、オールドファンに懐かしいそうそうたる名前が続く。

 さらに70年代は通算最多安打記録のピート・ローズ(元レッズなど)、80年代は史上最高の三塁手といわれるマイク・シュミット(元フィリーズ)、90年代は通算最多本塁打記録を更新するバリー・ボンズ(元パイレーツなど)と続いた。

 2000年代に入ると、01年カージナルスでデビュー以来10年連続3割、30本塁打、100打点を残すアルバート・プホルスが受賞。同じ年、マリナーズ入団のイチロー氏は10年連続200安打を達成しながら、惜しくも受賞を逃した。

 そして、10年代はトラウトが受賞。11年からエ軍一筋9年で通算打率・305、285本塁打、200盗塁をマーク。ア・リーグMVPに3度選出され、オールスターも8年連続出場し2度のMVPと、文句なしの活躍で最高の栄誉に輝いた。それを決定付けたのが、統計学的に見る現役1位のOPS(出塁率+長打率)1.000や総合評価指数のWAR72.5。特にWARは野球の神様ベーブ・ルースらの50.3を上回る断トツの数値を記録。球界最高のアスリートたる所以だ。

 今年3月に米プロスポーツ史上最大の12年4億2650万ドル(約469億円)で契約延長。まだ28歳と若く、同僚大谷翔平投手の兄貴分として、20年代も最高のプレーヤーであり続けるだろう。(大リーグ評論家・福島良一)

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