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【水沼貴史 オヤジのためのサッカー塾】仕掛けることなくパス回すだけ…東京五輪で絶対にやってはいけない90分だ! U-23日本代表・サウジ戦

 東京五輪の出場権をかけ、タイで開幕したU-23アジア選手権。開催国枠で出場を決めている日本代表は、1次リーグB組初戦でサウジアラビアに1-2で敗れました。

 タイの蒸し暑さは、7-8月に行われる東京五輪と同じ環境。だからこそ、しっかり勝つべき試合でしたね。「何、やってんの~!!」という90分でした。後半43分に決勝点を与えたPKは、終了間際に集中力が切れたバックパスから。誰が見ても明らかな凡ミス。五輪本番では絶対にやってはいけないプレーですね。

 後半11分、MF食野亮太郎(スコットランド1部ハーツ)の同点ゴールは、シュートで終わるというセオリーをしっかり守ったからこそ生まれたものでした。これはよかったのですが、全体として仕掛けることがほとんどなかった。ひたすらパスを回しているだけですから、日本の攻撃のスタートはかなり後方からになってしまうのです。

 攻撃のポイントとして期待されたのは、食野と旗手(順大)のシャドーストライカー2人。蒸し暑さの中でガス欠せず90分、フルに動けていました。しかし、そのほとんどが単調なもの。裏に飛び出す動きなど、アレンジのある攻撃ができていたら…。日本が負けるという結果には、絶対にならなかったはずです。

 サウジアラビアも同じシステムだっただけに、相手の同じポジションの7番、10番との差がはっきり出てしまいました。後半3分、サウジの先制点は7番の鋭いドリブルから、最後は10番がボールを奪うような形で右足を振り抜きゴールを奪われたもの。日本は3人もついていながら、7番に完全にやられました。

 ただ、日本もそうした技術は持っています。1次リーグはあと2試合。東京五輪に出場したいと思う選手なら、それを見せてくれると信じています。(元J1横浜監督・水沼貴史)

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