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【西本忠成 トラとら虎】得点力アップへ! 阪神・近本「2番」にヤル気

 阪神の矢野監督は得点力をあげるため、近本光司外野手(25)を「2番」に据える構想を打ち出した。キャンプからテストを重ねる意向で、近本は「難しい打順だけにやりがいがある。優勝につながる仕事がしたい」と前向きに捉えている。

 実は指揮官は就任時から2番は足の速い左打者を理想とした。現に開幕戦を木浪-近本の新人1、2番コンビで臨んだものの、荷が重く僅か4試合で頓挫。近本は以後108試合で1番を打ち、打率・271をマーク。36盗塁でタイトルを獲得したが、チームの得点力は糸井の故障やマルテ、大山の不振もあって12球団最少得点(538)にとどまった。

 この対策として再浮上したのが、近本の2番というわけだ。無死一塁で強攻させても併殺の危険性は低く、送りバントは不要。右方向に安打が出れば一、三塁と好機は広がる。時にはバスター、エンドランなど小技も求められる打順だが、成長した近本ならメリットは多いと首脳陣は期待する。

 一部には売り物の盗塁が減るとの指摘もあるが、昨年28試合あったこの打順で11盗塁をマークしたほどだから支障はないだろう。近本も「うしろがクリーンアップだと、敵は打者を警戒するからむしろ走りやすくなる」と見る。愛用のバットもグリップエンドの太いものに変え、振り切って強い打球を放つことに取り組み始めた。

 淡路島出身。阪神淡路大震災の時は生後2カ月だった。いま、幸運にも好きな野球で生活できる喜びをかみしめ、「自分にできることはプレーにまい進して元気を与えること」と誓う。 (スポーツライター・西本忠成)

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