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徳勝龍、98年ぶり奈良に賜杯なるか 正代と1敗平幕対決 大相撲初場所

 ■大相撲初場所13日目=24日、両国国技館

 5番後に取った正代の相撲は見ずに、徳勝龍は国技館を後にした。4日連続の土俵際の突き落としで豊山を退け、幕尻で12勝1敗とトップを譲らなかった。

 「体が完璧に浮きかけてやばいと思ったけど、土俵は丸いので、丸く丸く使うようにしている」

 徳勝龍の故郷奈良県は、野見宿禰(のみのすくね)と当麻蹴速(たいまのけはや)による相撲発祥の地とされる。相撲といってもパンチあり、キックありで、最後は宿禰が蹴速を蹴り殺したという伝説もある。

 とはいえ、蹴速は奈良ではヒーロー。橿原市にはその名も「けはや相撲クラブ」があり、徳勝龍は小学4年から通っていた。中学から大阪・岸和田市の右門道場で腕を磨いた。3年のとき全国都道府県大会で3位となり、高校は朝青龍、琴奨菊らを生んだ高知・明徳義塾へ進んだ。

 相撲にゆかりが深いとはいえ、奈良の力士は少なく、大正11(1922)年の小結鶴ケ浜を最後に優勝力士は出ていない。14日目はいよいよ正代との1敗対決。「不細工な相撲しか取れないけど、一生懸命、自分らしくやりたい」と徳勝龍。勝てば、県勢98年ぶりの優勝に大きく近づく。

 輝を危なげなく寄り切った正代も、「(優勝は)考えないようにしているけど、やっぱり緊張する。でも、この緊張を楽しむようにしたい」と気を引き締める。13日目を終えて平幕2人のトップ並走は史上初めて。想像もつかない展開で、初場所は大詰めを迎える。

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