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【実況・小野塚康之 時代を超える名調子】高校時代に見た“曲者”元木大介の才能 一挙手一投足に「意図」があるよう…1塁へ走らず大目玉も!? (2/3ページ)

 さらに元木は3年春、夏と合わせて3回の甲子園で6本のホームランを放っている。清原和博(13本)に次ぐ歴代2位タイだ。内容も深い。出場3大会全てで打ち、1試合2本が2度、2打席連続もある。方向は、レフト4、センターとライト各1。

 レフトへは完全にフェンスオーバーを意識した打ち方だ。スッと自然体で構え、タイミングを合わせて上げた左足で力強く踏み込み、軸足に置いた重心を移動させながら素早く捻転する。バットが先にくるりと旋回し、その後に右足が投手方向に蹴りだされる。

 センターへの1本は、真ん中やや外よりを捉えた。打球にスピードがあり、バックスクリーンに突き刺さった。ライトへは、アウトコース高め、一、二塁間のライナーがそのまま飛び込んだ。共にフィニッシュは打球方向を向いていた。芯でとらえる技術と強振せずとも飛ぶ天性のパワーを感じた。

 ケース・バイ・ケース、相手の力を見極め、まるで投球のコースがあらかじめ分かっているかのように打席に立つ。自分のパワーも知っている。敵から見たら“なんて嫌な奴”だ。

 守りでもきめ細かい。良く声を掛ける。野手に、投手に、主将だから当たり前だが、良く観察していると目立つのは、他の野手がゴロを捌(さば)いてポジションに戻るときとか、投手がアウトを取った後だ。そのプレーに気付きがあれば直後に反省点を伝えていたという。ミスを未然に防ぎ実践の中でアドバイスするコーチの役割も果たしていた。

 敵から見たら“気になる奴”だ。自身のショートのプレーではこんなシーンが…

 (実況)「打ちました。ショート右へのゴロ、元木サイドステップ捕って、アッと、いや、ン、いや、1塁へ送球、速い球でアウト、ワンアウト。ちょっと間がありましたが、どうしましたかね元木は、ボールでも握り直しましたかね?」

 (解説)「いいえ、今、ファーストが1塁ベースに戻るのが少し遅れたんですね。元木君が良く見ていて待ったんですよ。捕球から送球まで一連の身体の流れがありますから、途中で止めるのはリズムが崩れて悪送球になったりするんですけど流石(さすが)ですね。とにかくよく見えてますね。」

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